- Amazon.co.jp ・電子書籍 (190ページ)
感想・レビュー・書評
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作家の松久淳さんのランニングエッセイ。
30代後半から定期的に不調な期間が訪れるようになって、医者に診てもらうも、特に大きな病気はないと言われ続け、そして「陽の光を浴びて運動した方がいいですよ」と言われ続ける…。
そこで、一念発起して外をちょっと走ってみたのがきっかけで、ウエアやサングラスを揃えてみたり、走るコースを考えるのが楽しくなったり、だんだんランニングにのめり込んでいき、数年でフルマラソンに出るまでになってしまった、ということが面白おかしく描かれているエッセイでした。
ランニングアプリで記録したランニングの軌跡を眺めて悦にいったり、新しいコースを発見して楽しくなったり、シン・ゴジラの上陸した道筋を走ってみたり、なんとなく、「その気持ち、わかるーーー!」と思いながら読めました。
文体もとても読みやすくて、シャレも効いてて、ほんと、面白かった。
なんかね、人って、こういう風に趣味の世界にずるずると足を取られて、絡め取られていくんですね〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フルマラソン経験はないが、著者と同じような感覚でジョギングが習慣になったのったので、同じ感覚の人がいると共感できた。
個人的にタイムを追うとつらくなりそうなので健康維持を最優先にしているが、忙しく運動の機会がない人ほど走るといいと思う。付加で思考がシンプルになるので、考え事もまとまりやすくなると思う。 -
著者は30年も運動もしていなかったのに、45歳から走り始めて1年8か月でフルマラソンを走れるようになったというのは、人間が何かを変えるのに遅すぎることはないということを教えてくれた気がします。ギャグもあり楽しく読めつつも、著者のように何かをチャレンジしてみようと思わせてくれた一冊でした。
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図書館。面白い。実は俺も「走る奴なんて馬鹿だと思ってた」。村上春樹のあれと一緒に読むべき。
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<感想>
初心者ランナーがフルマラソンを完走するまでのストーリー。私自身も初心者ランナーなので、筆者のステップアップに共感してしまった。走る奴は馬鹿だと思ってたし、体調不良を改善したくて何となく走り始めたところも共感。走れる距離が伸びてくるとgoogle mapでランニングコースを吟味し、ちょっとした観光気分でルートを決める。
似たような道筋でフルマラソンまで到達した先輩がいることが心強い。
<アンダーライン>
・走る人のタイプもそれぞれだろうが、きっと私は向いていた、のだと思う。一人でいることが苦にならない。目標を立てて、黙々とそれを遂行できる。コンプリート癖、マニア癖がある。これはすべてが小説家の資質でもある。
・やがて、今日は何キロ走ろう、どこまで行こう、月に何キロ達成しようとモチベーションを上げて走るようになる。
・私のランのモチベーションはこれがいちばん大きい。行きも帰りも違う道を走りたい。今日と明日では違う街を走りたい。まだ行ったことがない道を走ってみたい。というか、景色が変わらないと、走ってても面白くない。
・つまり「不安感をなくすため」に頼らざるを得なくなります。そうして、なしではいられなくなるのです。
★ただ走る。疲れるのに走る。時間を取られるのに走る。汗臭くなるのに走る。ただそれだけで、もはや走ることに目的も結果もない、効用や成果すらすでになくなっている。走りたいという欲求ももはやないのに、それでも当たり前のように走っている気がする。ただたんに、やめられない。 -
中年親父の寒い語り口調のマラソン記録です。嫌いではない。いや、読みやすく面白い。
本を読み、何か学びがあるわけではないけれど、ずっと運動してこなかった40代半ばのおっさんでも、フルマラソン走れるようになるんだな、ということが勇気づけられる。
同じく、子供のときからずっと運動しない、インドア一筋だったけれど、30過ぎて運動しようと思い立った身なので。 -
まあまあだな。有益な情報は、ランションくらいかな。
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一気に読んだ