作者買いです。最初単行本で出てずっと電子化になるのを待ってました! 文庫化されてすぐ電子化もされて嬉しい限りです。
パブリックスクールシリーズものとしては4冊目ですか、3冊目までとは違うカップリングでスピンオフになるのでこれだけでも大丈夫です。
カップリングは スタン・ストーク(ウェリントン寮の監督生)×桂人・ヴァンフィール(ウェリントン寮の監督生)です。
攻め受けともに親からの性的虐待を受けてます。スタンは実母から、桂人は養父から。なのでベースは重いです。
アジア人で監督生に選ばれ、目立たないように上手く立ち回っていた桂人と、双子の弟を寮代表にしたいがために不良を演じるスタン。
スタンは最初表紙のイメージそのままでした。色気のある悪い男って感じだったんですが、ページが進むうちこのヘタレが! と罵倒したくなります(笑)
ビックリするくらいイメージが変わります。
ちなみにスタンの双子の弟も最初はいけ好かないやつだなと思っていたんですが、最終的にかわいいやつだな! となりました。
キーパーソンになる現寮代表のメンベラーズはミステリアスです。この人がいないと始まりません。メンベラーズ目線の番外編も入ってます。
男娼と噂になるくらいいろんな相手と寝ている(理由はちゃんとあります)スタンとメンベラーズの濡れ場が・・・・どちらとも恋情はありませんが、受け以外とのそういうシーンはちょっとモヤります。しかも桂人に見られてますしね。
まぁお互い好きになる以前の事なのでしょうがないですが。
桂人の幼少時代が、性的虐待以外にもいろいろ酷いです。涙なしでは読めません。これからもそこは変わらなさそうでなんとも言えない気持ちになりますが、愛する人、心を許せる友人たちと幸せになってほしいです。
一応ハッピーエンドなのですが、まだお互い高校生なので、これから先どうなるかはわかりません。なので続きを! ちゃんと大人になってからの二人の物語を読みたいです。
サプライズで前作の攻めもちょろっとだけ出てきます、受けは名前だけ・・・・。ちらほらと前作のキャラの名前が出てきてテンションがあがりました。
童話の「幸福な王子」と太宰治の「駈込み訴え」が物語が進むにあたって大事な役割を果たしています、題名にツバメって入ってますしね。
幸福な王子のお話は知ってましたが、駈込み訴えの方は題名くらいしか知らなかったのでこれを気に読んでみました、短い・・・・そして無料、ありがたいですね。
気になった方はチャレンジしてみて下さい。