Kindle版読了。
自己評価の低い18歳地味系伯爵令嬢ヒロインと、嗅覚が人より優れておりヒロインの匂いに一嗅ぎ惚れした32歳王弟公爵ヒーローとのラブストーリーです。
年齢差14歳のカップルです。
伯爵令嬢のヒロインは、才能溢れる家族と比べて自分は平凡で地味な存在だと自覚しています。
ある日、王宮で行われた仮面舞踏会に出席すると、人より嗅覚が優れているという王弟ヒーローに匂いを気に入られてしまい、あっという間に婚約者になっていました。
…婚約式後のヒロインの部屋で、ヒロインのドレスを嗅ぎながら目の前で自慰をするヒーローが予想以上に変態でした(笑)。
ヒーローは社交界では、婚約者を1人に決められない遊び人だと言われていたようですが、人より嗅覚が優れている所為で香水まみれの女性が苦手となり、本当は女性嫌いを拗らせていた事が明らかになります。
ヒーロー視点あります。
未遂だったようですが、トラウマとなった事件からヒロインの匂いに下半身が20年ぶりに反応したようなので、32歳で奇跡のDTヒーローでした!
ヒロイン視点だと、女性に困らないヒーローが何の取り柄もない地味な自分を婚約者に選んだのは都合が良いからだろうと勘違いしていますが、仮面舞踏会でヒロインの匂いに一目惚れならぬ一嗅ぎ惚れして、ヒロインの謙虚で愛らしい性格にも惹かれた事が分かります。
ヒーローの執着が分かると、婚約式でヒロインをがっつり逃さないように捕らえていた事も微笑ましく(?)思えます。
芸術文化に優れた国が舞台で、ヒロインは絵画好き、ヒーローも王宮で保管している国宝級美術品を管理する仕事に就いている事もあり、絵画に関係する事件が起こりますが、ヒーローの優れた嗅覚とヒロインの審美眼と実は隠していた特技が役立ち、無事に解決する展開が素晴らしかったです。
婚約期間にヒロインを愛撫したり素股したりと結構やりたい放題のDTヒーローでしたが、本番は結局、ヒーローが結婚式後の初夜迄我慢出来ずに、結婚式1ヶ月前の婚前交渉となりました。
ヒロイン限定で絶倫ヒーローでした。
ただ、ヒーローが自分の過去をヒロインにカミングアウトする事はなく、ヒロインはヒーローがDTだった事を知らないのが残念でした。
ヒロインとヒーローの仲違いを引き起こすライバル令嬢等の登場もないので、初恋のヒロインに執着して囲って溺愛する変態ヒーローを堪能出来ました。
挿絵を見ると、2人の身長差が良く分かりました。
番外編は婚約式前のヒーローとヒーロー兄のエピソードで、兄の前では変態さが全開になっているヒーローでした。
あとがきを読んで、そういえばこのレーベルの前作品『王太子さまの甘すぎる偏愛〜おあずけは初夜まで〜』のヒーローがパンツフェチだった事を思い出して噴きました(笑)。