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感想・レビュー・書評
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在野なりの疎外感とありがたさは、納得するが、やはり公務員とか、せめて研究と関連した業務じゃないと難しいのかなぁ。まして、家事と子育ては奥さん任せか?な、内容だったし。女性で関連しない業務についてる民間企業勤務じゃ、お先真っ暗。しかも、非正規(泣)。
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在野研究というジャンルを知ることができ、そのあり方も多様であることが知れてよかった。後半にいくつか出てくる人文思想系の研究者の話はわざと?というくらい分かりにくかったので読み飛ばした。理系研究者の話は少なめ。
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政治学者の酒井大輔氏は、「働きながらの研究は、・・・・・・実務に携わることで、研究にも役立つ知識・技術の向上につながっている」(23頁)、また、「研究活動が生計の手段から切り離されていること」から、「生活の安定」、失敗をおそれない「フットワークの軽さ」(28頁)等を指摘、「職業としない学問」の優位性を説く。
法学者の工藤郁子氏は、論文の品質管理のため、勉強会での報告、草稿をメールで送りつけ、意見をもらう方法などをとる(40~41頁)。法学では、論文に査読がないだけに、質は自ら判断し、各自で選別する建前になっている一方、論文単位ではなく執筆者単位で選別が行われがちであるからという。
研究者を自称するのは簡単だが、認められることは困難。研究機関に属していないハンディはどうしようもない。これを乗り越える具体的ヒントが各人各様に語られる好著である。これをヒントに自分流を編み出したいものである。 -
大学や研究機関に属さない在野の研究者たちのノウハウ本です。人文学や社会科学系の執筆者が多い印象ですが、第三章伊藤未明氏の週末学者であるための心がけは参考になりました。
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自由研究に本格的に取り組みたい場合は、所属や特別な資格を必要とせず、「仕事をしながら」「退職した後」自分の興味の赴くままに学問を行う、在野研究という方法があります。本書は、研究費や論文の掲載、肩書はどうするか?など、様々な先人たちの苦労やノウハウが詰まった在野研究の入門書。図書館の使い方や、聞き取り調査の方法などを学んで、自分だけの研究を進めてみませんか?
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読了日 : 2023年6月27日
知りたいことを的確に書いてくれてる人とそうでない人の割高が半々だった。 -
何か一つに専念できている人を常に羨ましく思う。人生を賭けてその道を歩んでいる姿はかっこいい。一方で生活もある。ギャンブル的な人生の進め方は難しい。そんなことをずっと思っている。そこでこの本である。在野研究家として、ライフワーク・ライスワークを切り分ける方法の提示である。
在野研究と一括りにいっても十人十色の研究生活がある。
この本を読んでいると、ぐずぐず言ってやらないだけじゃないか、やりたかったらどうとでもなるんじゃないかと思えてくる。
また、彼らの熱量がこれらの生活を成立させていると感じる。やりたいことがすごく明確であれば、まあ外からちょっとくらい言われても、放っておけばいいのである。となれば、むしろ僕の現況の元凶は外部ではなく、内側つまり本当にやりたいことって結局なんなのという話である。
外ばっか見てるんじゃなくて、内面の探究がまず大事だとそんなことを思わせてくれた。
定期的に読み返し、自分にハッパかけたいものである。 -
在野研究についての知識を得るために読了。こんな方がいるのか、自分の知らない世界だったのでワクワクした。特に、企業研究者は働き方改革などが叫ばれ思ったように研究ができない人も多いと思う。自分の興味関心を深めるためには個人で行うという選択肢も十分にあるのだと知ることができた。(分野にもよるのだろうが)
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在野研究者(大学に雇用された研究者でない人)が、自分の研究の方法論やモチベーションを紹介しており、大学・研究機関に雇用されていないけれども個人的に研究したい分野がある人にとっては、insightのある内容だと思う。
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とは言え皆さん院は出られており、修士と博士の狭間の話しっぽいのである。個人的な需要からするとワンランク上層の話な気もするが、参考になることはたくさんあったので著者の他書も読みたい。