DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2019年 12月号 [雑誌] (信頼される経営)
- ダイヤモンド社 (2019年11月9日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌
- / ISBN・EAN: 4910059691295
感想・レビュー・書評
-
全部読みきれなかったが、最近話題のDXについて本質はどこにあるか、再確認できるコラムがあった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●企業の不祥事による信頼の棄損は多大な悪影響を及ぼすことになる。信頼される経営を実践してくために必要なことについて焦点を当てた特集。
-
最近どこでもトラスト・信頼だね〜。
-
信頼を勝ち取るリーダーとは
信頼あるリーダー⇔成果が高いチーム。信頼度は5つの要素で判断される
①正統性 選出プロセス
②能力 GMのバーラCEOは能力を証明してから就任。WPのグラハムCEOは就任後に能力を証明
③動機 セールスフォースのベニオフCEOは、自らの動機をガラス張りにし、他者への配慮を示すことで従業員、顧客、株主、取締役会の信頼を勝ち得ている
④手段 レントザランウェイは女性が直面していた不公平に対処するため創業。公正さを重視し、時給従業員にも正社員と同じ休暇制度・福利厚生を認めた
⑤影響力 J&JのバーグCEOは、タイレノール事件で自社の影響力の全容を把握し、それが著しければ迷わず全力で責任を果たした
企業の謝罪
有効な謝罪の要件。3つの問いを検討する
①真実を語るか。事実を正確に伝える、何を誤ったのか説明する、既にまたは近く公になる情報を認める
②誰のために対応するのか。被害を受けた人に焦点を合わせる、詳細に触れる、迅速に謝罪する
③自社の対応は信頼を寄せてくれる人にどう役立つか。償いと再発防止策を具体的な行動計画、ポリシーとして公表する
従業員の適応力は高い
マネジャーサイドは従業員のスキル陳腐化を憂いているが、労働者はむしろ将来チャンスに着目しており変化や学習に前向き。その意欲をいかに最大限活用するか?
①研修プログラムだけでなく「学習文化」を築く
②変革の当事者として従業員を巻き込む。オランダの銀行INGは変革のWhyとWhatを説明した上で全従業員をいったん辞職させ、意思ある人は再雇用に応募させ他は職探しをサポートした。
③ピンポイント市場以外で人材を探す。AT&Tは従業員25万人のスキルマップを作成し、今後必要なスキルと仕事を失いそうな従業員を特定した上で、既存社員に再研修を提供し内部の人材パイプラインを築いた。外注も減った
④人材プールのため協業する。業界として必要スキル特定と人材開発に共同投資する。
⑤不確実さへの対処法をみつける。社員が自発的にPJ参加できる、トレンド追跡・実験プラットフォーム立ち上げなど -
ー 評価基準によって得られる信頼度にばらつきがあってもかまわないが、正統性と能力は言わばリーダーが信頼を勝ち得る必須条件だ。
そもそも、この2 つを欠くリーダーが信頼を得るのは相当難しい。それ以外の3つの基準は、モラルや倫理的な領域における信頼であり、リーダーが下す選択によって判断される。
つまり、リーダーが誰のために行動しているか(動機)、どのように目標を達成しようとするか(手段)、他者の生活に及ぼす影響すべてに責任を負っているか(影響力)における選択だ。これら3 つにおいて、信頼を得られる領域が多いリーダーほど、より大きな権限を得られる。3つのうちどれが最も重要かは通常、状況によって違う。リーダーはそれぞれの状況において、どの領域が必要かを判断しなければならない。 ー
『リーダーの信頼性をどう見極めるか』と『企業は信頼をマネジメントせよ』が非常に面白かった。