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感想・レビュー・書評
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原作と映画版と触れてきて、これが一番美しいラストだと思えた。同じ結末なんだけど…モノクロの絵だからこそミァハの白さが際立ったからかもしれない。
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3.7
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※このレビューでは全4巻を纏めて扱っています。
※激しい暴力及び流血描写の含まれる作品です。
◆第3巻及び第4巻についてのレビュー(2019年11月10日投稿・Kindle)
完結。
至高のコミカライズでした。
三巷文先生、Project Itoh関係者の方々、伊藤計劃先生に大感謝です。
SFに興味を持つきっかけを与えてくれた原作『ハーモニー』が、こういった素晴らしい形で漫画として世に出て、それを享受できたことがたまらなくうれしいです。
本作で描かれているのは、"生きることの息苦しさ"と"内在する葛藤"、そして"意識の救済"です。これらは時代と場所と世界は違えど、いまのこの世界にも通ずるものです。しかし、意識の救済をいかに具体的に行うかは作中に倣えませんので、原作者以外の人々で考えてゆかねばならないところです。救われたいですね。
当面はさようなら。またなんらかのかたちでお会いしたいです。ありがとうございました。
◆第2巻についてのレビュー(2017年2月26日投稿)
<備考>
前巻に好感を持った人ならばこちらもお薦めします。
頁22で映画『マイノリティ・リポート』、頁26で映画『ファイト・クラブ』を想起しました。
主人公の疲弊した表情が多く見られ、惹かれます。庇護欲的な意味で、でしょうか。
◆第1巻についてのレビュー(2016年4月3日投稿)
<印象>
「慈母のファシズム」社会で育った少女たちの自死。
原作小説と映画版と漫画版本作のうち、どれかのみをお薦めするとしたら本作になるでしょう。特に条件がなければ。
<類別>
漫画。
SF。
"百合"も含まれるかもしれません。
<脚本>
主な筋立ては原作や映画版と同様です。ただし登場する事物の丁寧な取捨選択と、やりとりの細やかな補完が為されているように見受けます。
"百合"的描写の多さについては映画版に近いと言えます。
惹かれる台詞は頁41「女の子は魔法が使えるんですよ」と頁159「えぅ」。
<画>
映画版の人物原案に沿っています。
画面構成に関する演出の光る箇所が多い印象を持ちました。例えば頁183「テーブルナイフ」。
主人公の不服そうな表情にとりわけ魅力を感じます。
<備考>
WebNewtypeにて掲載されている本作を第8話まで読んだ状態で、本書籍を読み、その後にこのレビューが書かれました。
また、原作小説についてのレビューは下記URLにあります。
http://booklog.jp/users/70x20/archives/1/415031019X -
三巷文先生、素晴らしいコミカライズをありがとうございました。