騙し絵の牙 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (387ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 大泉洋主演映画化を想定して書かれた作品だと聞いて、読む気がせず放置していた。たまたま、AmazonPrimeにて映画を観る機会があり、原作(映画化されたイメージをもって読むとつまらないとの風評は知っていた)とどれくらい違うのか確かめてみたくなり読み始めた。我ながらへそ曲がりにも呆れながら。

    後になって気づいたのだが、この作品は映画が公開された際に既に読んでいたのだ(正直いってビックリ!!)。ただし読んだことすら忘れていた。その程度の印象だったということなのか??
    前回は楽天BOOKで、今回はAmazon(Kindle)で、どちらも電子書籍版を購入したので重複していることに気づかなかった( ᷇࿀ ᷆ ს )冷汗

    前回(小説のみ)と今回(映画→小説)では条件が違うので、そのまま改めて読み進めてゆくことにした。

    読み終えての率直な感想を述べると、この小説を下地にした映画は原作とはまた別の世界を見せていたということだ。いづれも大泉洋を主人公として想定して書かれ、撮影されてはいるが全くの別物と言っても過言ではないと思う。更にいづれも初めて本作を読んだ際に感じていた以上に面白かった。結局、大泉洋という騙し絵に隠された牙にまんまと引かかってしまったわけだ。

  • 映画を見終わってから原作小説を読んでみて、別物語のようにあまりにも違う内容なので驚き。映画の中でのように主人公・速水輝也(映画では大泉洋)の快刀乱麻の爽快な場面はほとんどなく、主人公が職場では同期ライバルとの確執、一方の家庭では妻・娘との人間関係、更に生い立ちでも人間的な弱さを見せているなどの多くの悩みを抱えていることから逆に人間味ある人物になったような気がした。そして映画では松岡茉優が演じた高野恵との秘密の関係、上司の不祥事なども出てきて非常に複雑な深い物語になった。しかし、映画のようにカッコよい主人公ではないことが、読んでいて寂しいことも事実。最後のどんでん返しも今一つしっくりこず。

  • 編集長速水のウィットに富んだ会話には舌を巻いたが、大泉洋とイメージが重ならなかった。また会社内部の話も多く、社会人になった後に読めばより一層楽しめたのではないかと思った。小説は作家一人が書き上げるものだと思っていたが、編集者の指摘などで小説に磨きがかかり面白くなるのだと感じた。

  • 図書館にて。
    出版された時から映画化の話も決まっていたこともありバンバン宣伝されていて、いつか読んでみたかった作品。
    大泉洋を主人公にあてがきで書かれた作品だけあり、得体のしれない感じがすごくイメージ通りだなと思った。
    映画の宣伝の仕方がどんでん返しありきでそんなにハードル上げていいのかなと思ったものだが、ちょっとその心配は的中したところはある気がする。
    騙すという行為は騙される人がいてこその驚き、みんなが騙す人みたいな宣伝の仕方はどうなんだろう。
    プロローグエピローグ以外は主人公目線の物語で、魑魅魍魎で激務で家庭でもいろいろあり大変そうと思ったが、そういうわけでどんでん返しがあるとわかっていたのでそっか、だよね、大泉洋だもんね(失礼)と納得。
    意外とシリアスな展開になったのは意外だった。
    もっと仕事だから、くらいの理由での裏切りかなと思っていた(ほんと失礼)。
    それより大泉洋にぜひ言ってほしい、頭の回転が速い人のユーモアに富んだ切り替えし、会話術の描写が秀逸だった。
    出版業界の実情も良く描かれていて本当に良かった。
    映画もぜひ見ていたいが、原作の方がいいような気もする。

  • 罪の声以来の塩田武士作品。大泉洋をあてがきした主人公・速水輝也が本当によくキャラ設定されてて、会話のテンポが良過ぎる。
    次から次に難局を迎えて、ドキドキしながら読み進めた。ラスト、速水の心境や「一体いつから?」を理解できない部分もあったけど、大方予想通りの展開だった。(タイトルから、ラストを予測しやすいよね…)
    これから作者や編集者の思惑通り映画を見ようと思う。これまた楽しみ!

  • コンフィデンスマンjpみたいな騙しのストーリーをかなり期待して読んだけど・・・
    ストーリーの9割は出版業界のうだうだで、最後に会社辞めて新しい会社立ち上げてそれが大成功っていうだけだった。
    主人公が成功するのも必然って感じでどこが騙し絵というほどなのか、よくわからない。最後にすんごいことがあるのかと思ってただけにがっかり。

  • 廃刊に追い込まれそうな雑誌編集長の物語

  • 2023/2/16 AmazonよりKADOKAWA二日間限定ポイント還元セールにて713円(356pt)でDL購入。

  • なんだか何も残らない話。

  • 「罪の声」の作者ということで買ったが、最後にどんでん返しの展開までが少し冗長な印象。そこ以外に盛り上がりもあまりないため、期待値を超えなかった感はある

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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