イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観 (河出新書) [Kindle]

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  • ネットやSNSが普及したことで、イスラム教の啓典が直接信徒が触れるようになったことでイスラム原理主義が増大していることを「イスラム2.0」と表現。

    この結果「コーランをそのまま読めばISになる」とした、イスラム教過激論を紹介。

    著者の一貫した主張には原理主義的な、きな臭いニオイを感じますが、インドネシア、エジプトなど各国の宗教事情の解説や最後の「イスラム教と共存するために」などは興味深い内容となっています。

  • 普通のイスラム教徒に原理主義がどこまで浸透しているのかわからないが、人との付き合いにおいていわゆる「真の理解」を安易に求めるのは考え物との結論には同意する。

  • 現代のイスラム信者の方々、その行動の背景について、近代との違い等含めて解説されています。そのうえで、世界で問題になっているいわゆるイスラム国などによるテロが、何故起こるのかが分かるように書かれています。イスラムを信じる方々からすれば当然の論理がそこにはあり、それが西欧の価値観(民主主義等)から理解することが非常に難しいことが分かります。それを踏まえて、イスラム教の信者の方々との付き合い方を丁寧に書かれています。非常に分かりやすい内容でしたが、結局イスラムとは分かり合えないことが前提にあり、その現実とどのように付き合っていくのかという後ろ向きにならざるを得ない結論しかないのかと。少子化により人口の減少する西欧の価値観は、どうしたら良いのか。暗い未来しか描けないことが現実であれば辛いなと思いました。

  • イスラム教徒が世界中で引き起こしている『現実の事案』について、イスラム教の『論理』を使って説明している。

    シンパシー(同情)ではなく、エンパシー(異なる価値観を持つ他者の感情に対する理解)を持っていきたい。

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著者プロフィール

飯山陽(いいやま・あかり)
1976年生まれ。東京都出身。イスラム思想研究者。アラビア語通訳。上智大学文学部史学科卒。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。著書に『イスラム教の論理』(新潮新書)、『イスラム2.0』(河出新書)、『イスラム教再考』(扶桑社新書)、『イスラームの論理と倫理』(共著、晶文社)がある。

「2021年 『エジプトの空の下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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