溺れるものと救われるもの (朝日文庫) [Kindle]

  • 朝日新聞出版
4.67
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 16
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (227ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作者に対する典型的な問い、多数を占める質問が、「なぜ逃げなかったのか」「なぜ反乱を起こさなかったのか」だという。日本人の国民性からは、「逃げられなかったの?」「抵抗できなかったの?」という聞き方をするのではないかな、と漠然と感じた。引いては、欧米人と比較して、日本人には、能動性の薄弱性や能動性に対する奨励の低さがあるように思わされた。そのことは、被抑圧者となったときに、良いことなのか悪いことなのか、「灰色の領域」や「恥辱感」の他に、考えさせられた点として記しておきたい。

  • これほど誠実に、真摯に自分自身と向き合った言葉を私は知らない。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1919年、イタリア・トリーノ生まれ。トリーノ大学で化学を専攻。43年イタリアがドイツ軍に占領された際、レジスタンス活動に参加。同年12月に捕えられ、アウシュヴィッツ強制収容所に抑留。生還後、化学工場に勤めながら作家活動を行い、イタリア文学を代表する作家となる。その円熟の極みに達した87年、投身自殺を遂げた。

「2017年 『周期律 新装版 元素追想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

プリーモ・レーヴィの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×