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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (284ページ)
感想・レビュー・書評
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新設されたばかりの北海道の中高一貫校を舞台に、成績トップを競う2人の少女の物語。
母の望む通りの人生を歩んできた宮田。母の死後、東京の進学校もピアノも諦めなくてはならなかった。それでもなお母の夢を生きようと必死になっている。友達が自分の夢を見つけていくなか、宮田は自分の夢は?自分とは何か?を見つけられずにもがいている。
一人親家庭で育った奥沢。母親似で容姿端麗、父親似?の秀才。それを武器に、頑張って這い上がろうとしている。貧しい家庭、男に依存する母…そんなものを悟られないよう、背筋を伸ばし、気高く生きている。
母の死後ずっと、自分の人生の目的を見失っていたことに気づく宮田。模試代を工面するために、蔑んでいた母と同じように男に媚びなくてはいけない現実を思い知る奥沢。
2人の孤独、苦悩に共感した。物語後、2人わかり合い、輝く未来へと続いている道を見つけて!と願った。
子ども時代の自分と母の関係を思い出し、また自分自身の子育てを振り返りながら読んだ。
子として、親として、心の奥が揺さぶられる作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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