コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画 (文春e-book) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 冨山さんのように、理屈・知識も分かり、また、実際の修羅場を乗り越える経験もされている方は、あまりいないと思う。
    そういう人の著作なので、迫力があるし、面白くない訳はない。緊急出版された本なので、本のボリュームがないのが、唯一残念な点。もっと主張を読みたい。

  • 企業再生の達人が説く
    コロナ禍を乗り越える経営
    《第一のヒント》

    ・L→G→P危機は3段階
    ・トップダウンで行け
    ・利益を追わずキャッシュを守れ
    ・「2種類の金」を持て

    生き抜く為の本音の示唆に満ちた
    苦き劇薬にして良薬

  • 本書は2020年5月の発売、今(2022年8月)思えばコロナ渦の入り口のところで、これから起こるであろう経済危機をいかに乗り越えるか、そしてコロナ渦後の未来に向けてどのように舵取りをしていくべきかについて熱く語られています。この本で著者が述べていることは危機に於けるリーダーの在り方そして日本経済の発展にはDX(デジタルトランスフォーメーション)は不可避であること、コロナ渦が無かったとしても十分に経営者の背中を押してくれる良書です。



  • ・富山さんの本のこれまでのまとめがメイン。それはそれで正論
    ・やはり一つの会社でどっぷりやるとそれで業界や他に通じることが実感を持って言えるようになるもんなんやろか
    ・コロナで会社が変わることを切望
    ・DXはCXの一部

  • アフターコロナにおいて企業に求められていること、ゾンビ企業化させないために、支援制度の落としどころをどうするかに共感。

    日本どうすべきかということに熱を感じた

  • 有事危機の際のリーダーの在り方が非常に勉強となる。何よりもこのスピード感。コロナで悩み苦しんでいる経営者の方たちにとっては今読むべき本となるでしょう。危機の状況にどれだけ正しい判断を愚直に実行できるか、周りの反発を恐れずに独裁を行える経営者がいる会社が今後生き残っていけるのでしょう。そしてこの危機を乗り越えた人材はこれからどこでも活躍できる。この危機から逃げずに全身全霊を持って取り組む、そうすることで未来が見えてくるのだと思った。

  • この類の本を読んでいる者には、それほど新規な内容は書いていない。
    しかし、この危機の時において日々をどう生き抜いてゆくかはこの本に書かれたことをしっかり認識しておくことが必須だとおもう。その意味で確認の意味も含め読んでおく価値があると思う。
    個人として「自らにの行動変容、すなわち個人の行動のトランスフォーメーションであり、...」をしっかりアタマに叩き込んでおきたい。

  •  企業再生に携わってきた著者が、コロナ禍で行う経営についてのノウハウを教えてくれる。大事なのはリーダーシップ。

     新型コロナにより、世界経済は打撃を受けた。生命と経済と両方を襲う破壊的な危機に直面した。
     新型コロナとの闘いはグローバルスケールで長期戦となる。集団免疫獲得やワクチン・治療薬が普及し、感染と重症化をコントロールできる状況になるまで続くだろう。
     パンデミックが収束したあと、経済が長期に渡って落ち込む事態は避けたい。企業にとってキャッシュフローがなくなる状況が続けば、回復不可能なダメージを受けてしまう。
     今まさにパンデミックとの戦争状態。経営の課題はこの「戦争」を生き残ること、サバイバル経営の時代に入っている。
     このような危機的状況のときは、リーダーが活躍するとき。リスクを取り、ハードワークし、結果責任を負うリーダーがいないと現場も混乱してしまう。

    生き残る企業とそうでない企業
     これまでの歴史で、危機的状況は何度もあった。そのなかで生き残る企業とそうでない企業の違いはなにか。それは、手元流動性(現預金)の潤沢さ、金融機関との従来からの信頼関係、平時における稼ぐ力(営業キャッシュフローの厚み)と自己資本の厚みの違いだった。言い換えると、健全な経営ができていたか?の話になる。危機に直面すると、普段からの経営水準や体力が顕在化し、優劣がつくだけ。破綻する会社は、なるべくしてなる。

    危機的状況の経営
     1.最悪を想定し、プランを立てておく
     2.悪いニュースをしっかり聞いておく
     3.危機をしのぐお金をすぐ準備する
     4.ムダな支払いをなくす
     5.最後は自分で判断する
     これらを行えるリーダーがいれば、危機に耐えられるかもしれない。意思決定するときは、プロに意見を聞くといい。人脈がなければ、信用できる人から紹介してもらうか、公的機関に相談するのがいい。

    危機的状況はむしろチャンス
     危機的状況になり、これまでの枠組み変える必要があるかもしれない。しかし、言い換えれば変えやすい状況といえる。本当に必要なものを選択し、新しいものにお金を投資する絶好のチャンスとなる。危機の克服からの再生を、組織の大変容につなげられたか?が経営の神髄になる。

    個人としては?
     マネジメントリーダーを目指したい人20~30代の人は、もし会社が再生状態になったとき、ギリギリまで残って修羅場を経験しておくといい。見るべきものが間近で、当事者として見れるチャンス。さらに、負け戦となってもキャリアにキズが付かない「千載一遇」のチャンス。
     普段から意識しておくことは、この会社固有のスキルをいくら持っていても世の中では役に立たないということ。世の中全般に通用する、誰にでも説明できる能力を磨いておくことが大事。もし管理職として勝負したいなら、どの企業でも通用する「プロ管理職」を目指すべき。

    感想
     これまでの歴史を振り返ると、破綻した会社もあるがそこから成長した会社もある。今の状況は、これまでの枠組みを壊しイノベーションを起こすチャンスでもあると思えた。リモートワークで仕事ができることが証明されたので、東京に集中している人流が地方に流れていくといいと思う。自分も都会より田舎で生活するのが好きなので、地方の生産性があがり、賃金が上がるといい。危機的状況ではリーダーシップがものをいう。すばやく経営を判断していく能力が求められる。お金の流れを正しく判断できるスキルが必要になると思った。

  • 図書館で予約人数何千人待ちで、昨夜借りることができて読みました。

    冨山さんは淡々と本を書かれているように感じますが、膨大なご自身の知識とご経験からこの本を書かれたのだと思います。

    いろいろと示唆に富むことを教えられました。
    近視眼的な経験や常識ではなく、歴史から学ぶべし
    形而上的な広範な知識や教養と、形而上的な凄まじい修羅場体験から凝縮された抽象的原理との両方を持っていないと難しい。

    人生が長いと考えるなら、長い時間軸で過去の危機が何をもたらしたかが大事な判断材料。

    あと5年早く発動していれば、日本経済のダメージははるかに少なくて済んだ筈

    真に時代が求める価値、顧客が金を払ってくれる価値を不断に探索し、それを提供するために変容を続けられるように進化する

    不要不急の出費は投資はストップ=真剣勝負ではなく「ごっこ」だったということ

    今、すべての人にとって重要なことは目の前の問題に全力で取り組むことである
    200%全力投球、200%分の働き次第

    今までの経験、成功と失敗に歴史と経験をフルに生かして、何とかパンデミックを最小レベルで抑え込みたい。

    冨山和彦さんの他の本も読みたくなりました。

  • ふむ

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著者プロフィール

冨山 和彦(トヤマ カズヒコ)
株式会社経営共創基盤(IGPI)グループ会長
1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒業、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。ボストン コンサルティング グループ、コーポレイト ディレクション代表取締役を経て、2003年に産業再生機構設立時に参画し、COOに就任。2007 年の解散後、IGPIを設立。2020年10月より現職。日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長、パナソニック社外取締役、経済同友会政策審議委員会委員長。財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、内閣官房まち・ひと・しごと創生会議有識者、国土交通省インフラメンテナンス国民会議議長、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、経済産業省産業構造審議会新産業構造部会委員などを務める。主な著書に『なぜローカル経済から日本は甦るのか』(PHP新書)、『コロナショック・サバイバル』『コーポレート・トランスフォーメーション』(いずれも文藝春秋)などがある。

「2022年 『両利きの経営(増補改訂版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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