銀色の国 [Kindle]

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  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • あらすじにあるとおり、取り上げているテーマは陰鬱とした印象ですが、他の方のレビューにもあるとおり読後感は爽やかです。

    初めて読む作家さんの作品でしたが、図書館の返却されたばかりの一時置きのブックトラックにあり、最初の1ページを立ち読みしておもしろそうだったので借りてきました。
    私が借りている間に次の予約がついたので人気の作家さん、もしくは話題の新作なのでしょう。

    タイトルの「銀色の国」とは、作品の重要なパーツである仮想世界の名前です。
    自殺願望までは持たなくとも、誰しも「自分の居場所」を渇望する時期はあるのではないでしょうか。
    歳を重ね「自分の居場所」を見つけたり、自分で作ったりする人もいれば、そんなものはないんだと諦めて漫然と日常に身を委ねている人もいるでしょう。
    個人的には、たまたまいろんな土地で生活する経験を経て、今の居場所は「相性の良さ」と「諦め」が半々な感じなので、正直なところ「銀色の国」に少し憧れてしまいます。
    なので、ストーリーの良し悪しよりは「銀色の国」に対するみなさんの感想に興味があります。

    おまけ。
    借りたものの、なかなか読書をする気になれずにいたところに予約が入ったことに気づき、急に読まずに返すのが惜しくなって連休最終日の夜に慌てて一気に読み終えたゲンキンな読者です。

  • ゲームを使って自殺に誘導する、という近代的な話とミステリ要素を上手く絡めている。
    読後感も良くて面白かった。

  • 自殺対策に関するリーチの仕方や非営利団体の苦悩、描き方はとても良かったけれど、読み物としては後半の失速感が否めなかった。期待していただけに残念。

  • ウェブ上の広告を見てKindleで試し読みした後「結末だけ知りたい」と思った。書店が閉まっていたためそれは叶わなかったが、レビューを読むと予想と大幅に異なる展開らしく、興味を失ってしまった。自殺を唆すゲームの存在とその効果にはエルサゲートに近い愉快犯的悪という筋から興味を持っている。

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著者プロフィール

小説家。1980年、東京都生まれ。第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、2016年に『虹を待つ彼女』(KADOKAWA)でデビュー。2022年には、のちに『五つの季節に探偵は』(KADOKAWA)に収録された「スケーターズ・ワルツ」で第75回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した。このほか著作に、『少女は夜を綴らない』(KADOKAWA)、『電気じかけのクジラは歌う』(講談社)などがある。

「2023年 『世界の終わりのためのミステリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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