ミッシングワーカーの衝撃 働くことを諦めた100万人の中高年 (NHK出版新書) [Kindle]
- NHK出版 (2020年3月10日発売)
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (178ページ)
感想・レビュー・書評
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8050問題は耳にするが、ミッシングワーカーとはなにか?
介護問題という契機が、より身辺に迫る今後の社会において
社会から霧消し、家庭という殻に閉じ込められる労働者の存在はより顕著になりうる。
旧来的な、あるいは日本的な道徳観(儒教に準ずる?)に従えば自己を一定量犠牲にした上で親の晩年を支えることへの美学は頷けるし、自分に照らし合わせても直感的にはそうなるのだが
ビジネスライクな乾いた感情と切り捨てるでなく、社会を俯瞰した上でより幸福な選択があるようにシステムが整備されなければならないのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
40・50代の失業者にカウントされない労働者を取材した本。求職を諦めて働かない人を指す。失業者72万人に対して103万人という数。当然日本の将来に禍根を残す。
親の介護を長年することで次の仕事を見つけることが出来なくなったケースが多い。
親と同居するものの自立のため施設に預ける人、調味料無しの食事1食で極限まで切り詰めて生きている人、使用未期限切れと諦念で生きる人など様々。
就労支援の範囲(働いた後まで)を広げないと厳しいかもしれない。
最後に紹介されたゴミ屋敷に住んでいた角谷晃男さんが地元密着で救われたケースは素晴らしい。1度就職して失敗(心筋梗塞になっていたので仕方ない)しても温かく見守ってくれているし本人が金でなく恩返しをしたいという目的で就職しているからである。
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