うしろめたさの人類学 [Kindle]

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  • ミシマ社
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感想・レビュー・書評

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  • この本は人間の"うしろめたさ"が社会的な不均衡を埋める鍵だと述べていた。

    基本的に現代社会は"交換"を前提とした仕組みが作られており、そこに"贈与"の時ような感情は入り込み辛い。そうして感情を排し、「知らない」「関係ない」といった認知の壁によって分断し、倫理観を麻痺させているのである。

    確かに街の至る所からホームレスの姿が消えているように感じる。社会的に豊かになったのではなく、見えないところへと追いやられているだけなのかもしれない。公園のベンチには必ず仕切りのようなものが取り付けられている。

    (書いてる途中)

    インドでは街の至る所に物乞いがいた。
    首都にも、聖地にも、駅にも、ホテルの目の前にもいた。
    目の前に覆しようがない格差を目にした時に、自分自身の行動は写真を撮ることだった。

  • ふむ

  • 『くらしのアナキズム』の方がストンと落ちるものがあった。著者の言わんとすることはなんとなく感じられるが、言葉に仕切れない感じ。

  • エチオピアの現状を見せながら、日本で当たり前になってい市場・国家、社会の構造と、それにより欠損しているつながりについて解いている本。

  • 松村さんの言葉選びはとても分かりやすく、心にグッとくる。概念的な話もスッと入ってくる。エチオピアと日本のあいだで揺れ動く気持ちや些細な違和感に向き合って感じたこと。少し冗長な部分が多いかも。あいだに挟まれるエチオピアでのエピソードが良かった。

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著者プロフィール

松村 圭一郎(まつむら・けいいちろう):1975年熊本生まれ。岡山大学文学部准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。専門は文化人類学。所有と分配、海外出稼ぎ、市場と国家の関係などについて研究。著書に『くらしのアナキズム』『小さき者たちの』『うしろめたさの人類学』(第72 回毎日出版文化賞特別賞、いずれもミシマ社)、『旋回する人類学』(講談社)、『これからの大学』(春秋社)、『ブックガイドシリーズ 基本の30冊 文化人類学』(人文書院)、『はみだしの人類学』(NHK出版)など。共編著に『文化人類学との人類学』(黒鳥社)がある。


「2023年 『所有と分配の人類学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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