ロレンスになれなかった男 空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯 (角川書店単行本) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • ウイスキーの一気飲みで岡本秀樹に気に入られた作者の小倉さんも凄い。この熱量過多の岡本からよくここまで細かく取材をしたなぁと思う。波乱万丈すぎて読んでいてもぐいぐい惹きつけられるが、身近にこんな人がいたら疲れるから近づきたくもない(笑)。外務省も嫌いやけど、岡本をことごとく避けた外務省の気持ちも分からんでもない。しかし、人生半ばで殺されることもなく67歳までよく生き抜かれたことに、乾杯♪

  • 【常識を生きる人生なんて、どれだけ価値があるのですか。非常識の中に可能性を探す方が楽しいじゃないですか】(文中より引用)

    知名度が低かった空手をアラブ地域に広めるべく単身でシリアに渡った男・小倉孝保。文字通りの徒手空拳ながら次第に彼の空手指導は人気を集めるのだが、エジプトを始めとするアラブ諸国で手掛けたビジネスが、彼を次第に中東の迷路の中に追い込んでしまい......。裸一貫の情熱でアラブに挑んだ人物に関するノンフィクションです。著者は、毎日新聞社に入社後、カイロ支局長などを歴任した小倉孝保。

    中東という荒波を時に乗り越え、時にそれに飲み込まれた男の評伝として非常に読み応えがありました。型破りであるが故に褒められることばかりではないのですが、著者があとがきで述べるように、岡本氏が発散していたエネルギーというのは今の時代でも見直されてしかるべきなのではないかなと感じます。

    中東現代史の紹介本としても☆5つ

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著者プロフィール

1964年滋賀県生まれ。88年毎日新聞社入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局(ロンドン)長、外信部長、編集編成局次長を経て論説委員。2014年、日本人として初めて英国外国特派員協会賞受賞。『柔の恩人 「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞最優秀賞をダブル受賞。著書に『十六歳のモーツァルト 天才作曲家・加藤旭が遺したもの』(KADOKAWA)『踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代』(講談社)など。

「2023年 『中世ラテン語の辞書を編む 100年かけてやる仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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