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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (262ページ)
感想・レビュー・書評
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タイトルが面白そうだったので借りてきた一冊。
中高一貫校の女子寮での日々というのは、設定としてはおもしろいのだけれども、一人称なのに登場人物が多すぎるような。物語の骨格が簡略なのをたくさん人物投入することで誤魔化している感じ。
文体のテンポはいいし、状況描写も的確で絵が目に浮かぶのはうまいと思うけれど、肝心の物語が、、、薄い。人物造形も薄い。恭緒の家庭の事情ってなんなんだ。侑名が6人兄弟であることに何か意味があるのか。下巻まで読まないとわからないということなのかな。
今どきのティーンには、主人公の人格を深く掘り下げていく私小説的なものよりも、こういう広く浅くアンサンブル体裁の方が受けるのでしょうか。
あとやはり、ジェンダー感が紋切型なのと、「カミングアウト」を軽い「告白」の意味で使うのが嫌だな。ことば使いとかは今どきのリアルなのかもしれないけど、2020年の作品でこの根本的な無神経さと古臭さは残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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