浅田家! (徳間文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 『カシャ!』
    シャッター音が軽やかに鳴り響く。
    それは家族みんなの笑顔を写す音。
    家族のかけがえのない歴史を残す音。

    写真家・浅田政志にしか撮れない写真は、その家族にしか持ち得ない、家族の歩んできた道程。
    歓声・微笑み・未来・夢・祈り・希望。
    家族が生きた証がそこに刻まれる。
    現実は甘くなく、時には泣きたくなることもある。絶望の淵に突き落とされることも。
    そんな時こそ、一枚の家族写真を見返せば笑顔を取り戻せる。
    今を生きる力になる。
    写真を撮る人の想いが写真の中から溢れてきた。
    撮る側・撮られる側、両方の想いが伝わる温かい物語だった。

  •  実話だということを読み終わってから知った。
     
     あっさりとしているため、あまり感情移入できたわけではなかったが、日記のように読めて楽しかった。

     私も家族写真を撮ってもらいたいと思った!

  • 中野量太さん「浅田家!」読了。元気と笑顔を届ける写真の物語。浅田家の次男「政志」の成長を写真にまつわるエピソードで綴ったストーリー。個性豊かな浅田家の面々と周りの人々との政志の会話が面白い。ただ面白いだけでは無く、人の優しさ、温かさが物語全体であふれてました。誰もが大切にしたい家族との思い出。普段はダメダメな政志が写真家として依頼人が求める最高の一瞬を引き出す流れに引き込まれます。まさに「かけがえのない一瞬を永遠に」と、写真が持つ力を感じられた作品でした。楽しさ、心温まる本を探している人にオススメです♪

  • 映画『浅田家!』が公開されたというので手に取りました。

    小説本となっていますが、
    映画の補足の解説本のような副読本という感じで
    それ程中身が充実していたわけではなかったので、
    映画と合わせて読んだ方がよりこの作品の良さが
    分かるかと思います。

    それでも父から譲り受けたカメラをきっかけに
    カメラが好きになりその先もずっとカメラに携わる人になり、
    ただ写真を撮るだけでなく、
    家族で忘れられない出来事とか、家族で一番楽しかった事とかを再現した写真を撮るという特別な写真の撮り方をしていく仕事に就いたというのはとても喜ばしく、
    特にご両親の望み通りの仕事でもあると思うので
    とても誇りなことだと思いました。

    家族写真を特に撮っていたカメラマンの政志は
    徐々に有名になり個展も開くことができ
    着実に実力も兼ね添えていきましたが、
    東日本大震災では被災地の岩手県に行き、
    ボランティア活動として津波などで流されてしまった
    写真を洗ったり、無くなってしまった写真を探したりと
    現地で出来ることの作業も行っていました。
    ここではリアルな現場のやり取りが描かれているので、
    被災者のありのままの気持ちが伝わって
    読んでいるのも辛く悲しくなるようなことがあり
    ましたが、その中でも笑顔で必死に生きている
    被災地の人達の事を考えると目頭が熱くなりました。

    たった一枚の写真でもその人にとってみたら
    一生大事にしておきたいほどの思い出の写真。
    普通の生活をしていたらこんな貴重な思いになることは
    無いと思うので写真の有難みが凄く分かります。

    写真家を目指し大坂の専門学校へ入学して、
    卒業制作に選んだのは、幼い頃の家族の思い出を
    コスプレで再現すること。
    家族を巻き込んで様々なコスプレ写真を撮ったことから
    こんなに成長するなんて家族も吃驚したことだろうと
    思いますが、それを一緒になってしていた
    浅田家の家族全員が本当に温かく、
    家族の絆が強いなと心の底から思えました。

    家族の笑顔と絆の強さを映像でも見てみたいと
    思うので、機会があったら映画も観てみたいと思います。

    実際の写真集も何処かで見れることが
    あったら手に取ってみたいです。

  • 浅田さんのこと何も知らんかったなーと。
    映画楽しみになりました。

  • 家族写真の魅力を最大限に引き出すというのは簡単にできるものではないですね。
    写真だからでる魅力を映し出すというのは口で言うのは簡単でしょうけれど,なかなか実践するのは難しいですよね。
    実際の浅田家の写真集を見てみたくなりました。

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著者プロフィール

1973年京都府育ち。京都産業大学卒業後、日本映画学校に入学。2000年卒業制作『バンザイ人生まっ赤っ赤。』が日本映画学校今村昌平賞、第1回TAMANEWWAVEグランプリなどを受賞。卒業後、助監督やテレビディレクターを経て、自主短編映画『ロケットパンチを君に!』で、ひろしま映像展2006グランプリ、第10回水戸短編映像祭準グランプリなど7つの賞に輝く。2008年文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出され、35mmフィルムで制作した短編映画『琥珀色のキラキラ』が高い評価を得る。自主長編映画『チチを撮りに』が、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012にて、日本人初の監督賞を受賞、第63回ベルリン国際映画祭を皮切りに各国の映画祭に招待され、国内外で14の賞に輝く。2016年商業デビュー作となる『湯を沸かすほどの熱い愛』が、第40回日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞など、国内映画賞で35冠。第90回米アカデミー賞外国語映画部門の日本代表に選ばれる。2019年初の原作モノとなる『長いお別れ』を5月に公開、ロングランヒットに。独自の感性と視点で、家族を描き続けている。

「2020年 『浅田家!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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