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感想・レビュー・書評
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こんなこと起こるの?って思いながら、起きたらこうなるんだろうなと思った。
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元自衛官の小説家が描く、戦場のリアル。一般大学出の分隊長が経験する北海道東部に上陸をしてきたロシア軍との戦闘は、苛烈を究めます。陸上自衛隊は善戦するもロシア軍の圧倒的な戦力の前に敗退、部下の自衛官と一緒に命からがら釧路郊外の戦場から離脱するところで、この物語は終わっております。ウクライナで戦争が始まり、改めて、この小説を読み返しております。☆四つです。
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芥川賞受賞作家の短編。ウクライナで戦争が起こってる最中に読了し、リアルな陸上戦闘の前線描写震える。何のオチもない、カタルシスも、想定外の悲劇もない。督戦でも反戦でもない。もと自衛隊員の著者がひたすらリアルに描く、人間と戦闘だけがある。同じことがウクライナで今、起きていると思うと、ただただ恐怖を感じて、自分が戦場にいるかのように思考停止する。
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釧路近郊を舞台に繰り広げられる数日間の戦闘を描く。
陣地内の会話や戦闘の描写がリアルで、その場に居るような臨場感がある。
状況は常に悪く、終わり方もモヤッとするというか、喪失感が半端ない。個人的にはこういう話が好きなのだが、好みは分かれるかもしれない。 -
シャワー浴びて首筋をガシガシ洗いたくなる、掻痒感たっぷりな作品(違う)。
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いきなり敵が道東に上陸してしばらく経っている前提で始まるとか、用語がほとんど説明なく使われているのは誰向けなのだろうかとか、文体がやたらと硬い(「生硬」と表現したくなるような)とか、正直に言うと読者に寄り添おうとする感じがあまりしないのだが、(良い意味で)その辺りをスルーできるのであれば楽しめるのではないかと思った。
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現代日本で自衛隊員がロシア軍と戦闘状態になる、という設定を2020年にやる面白みがあった。
元自衛官の著者らしくリアリティのある隊内の描写と、激しくも生々しい戦闘シーン、そんな中去来する等身大の若者らしいSNSやソシャゲのような日常の想起は、過去の名作よりもありありと脳裏にそれらを映し出してくる。
息をつく暇も無い展開とそう多くないページ数のため、一気に読み切ってしまった。 -
「小隊」(砂川文次)を読んだ。
『ズン!!!』とかなりの衝撃がくる。
陸自とロシア軍との地上戦⁈
元自衛官だけあって装備や何やかやがリアルなので(別に私は軍事オタクというわけではないのだけれど)ニヤついてしまう。
もっともそれも戦闘が始まるまでのことですが。
あとは戦争の怖さだけが。 -
敵国(?)や同盟国、政府、上層部、モロモロの思惑に振り回され、過酷な戦いを強いられる現場の隊員たち。
古処作品を彷彿とさせるリアリティーあふれる戦場描写。
佐藤大輔の短編にも、似たシチュエーション(同盟国の支援なし、航空支援なし、大火力の支援なし)の作品があったのを思い出した。