DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2021年 5月号 [雑誌] (競争と協調 ゲームのルールを書き換える)
- ダイヤモンド社 (2021年4月9日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌
- / ISBN・EAN: 4910059690519
感想・レビュー・書評
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本号のテーマであった「競争と協調」に沿ったものではないが、「サステナビリティ投資の価値を財務責任者にどう認めてもらうか」という論文が興味深かった。
サステナビリティの取り組みはコストであって価値を生まないと考えているCFOが多い、とした上で、論文の筆者らは、サステナビリティは財務業績と相関を持っていること、また、サステナビリティ投資の収益を測定・改善するための指標を論文の中で提案している。
今時、サステナビリティ投資が価値を生まないと考えているCFOが多いという主張もどうかと思ったが、確かに、本HBR誌は、ヨーロッパではなく、米国の雑誌であるし、また、本論文の筆者はニューヨーク大学のリサーチャーなので、変ではないのかも知れない。
それはともかく、コロナ禍後、世界的に、地球環境に関しての関心が更に増している感覚を私自身は持っている。日本政府も、いよいよ2050年までのカーボンニュートラル達成を打ち出し、また、その途中段階の目標として、2030年までに、温室効果ガスを46%削減するという目標を打ち出した。ガソリン車に対しての規制も視野に入って来ている。この流れは、一過性のものではなく、世界中で共有される「価値観」と呼んでも良いものになりつつあるのではないだろうか。
そういった中、企業にとってサステナビリティへの積極的な取り組みは、企業存続の条件になりつつあると思う。また、カーボンニュートラル達成のためには、解決しないといけない技術課題・社会課題が沢山あり、それは、そのまま、企業にとってのビジネスチャンスと考えるべきだと思う。
フランスにダノンという食品会社がある。ダノンは、ESG・サステナビリティに熱心に取り組んでいる会社として有名であったが、その会社のCEOが、投資家からの不信任を突きつけられ解任されるに至った。それは、業績がふるわなかったから。
企業は、サステナビリティに取り組まないと存続出来ないような未来があると思うが、一方で、だからと言って、業績をないがしろには出来ない。
企業経営者にとってのハードルが、更に上がったということだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
コーペティション
協調(cooperation)と競争(competition)
・アップルとサムスン
・フォードモーターとゼネラルモーターズ
・GoogleとYahoo
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●今号で興味深かったのは、「サステナビリティ投資の価値を財務責任者にどう認めてもらうか」という記事だった。ESGパフォーマンスの向上は各企業で必須課題になりつつあるなか、どのように取り組むかのヒントになる。
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図書館で。競争と協調。
ズームとスラック。ベストオブブリードとインテグレーテッドバンドル。
働くならベストオブブリード^_^っと思う。
聞き上手のリーダーに変わる7つの知恵。
盲点をなくす 真実を公にする責任、ヒエラルキーで考えない、悪い知らせを共有する、早期警戒システムを築く、問題解決を促すために進歩を認める 過去の業績と5年後に達成してたいこと、先入観や思惑を持たずに耳を傾ける、積極的に意見を求める。リスニングエコシステム。 -
競合会社と、競争ばかりではなく、協力してこそ持続的に成長できることがあるということ。流通の共有、共同開発…こういうことを考えていかないといけないのだろう。
auの着うたのサービスの際に、音楽業界を説得した経緯などは、スイッチOTCや新しい仕組みに医師の理解を得る部分と重なる。
値決め、競合との棲み分け、そして日本の競合と争っている間に海外勢にやられてしまう事はないのか?
悪い報告が上がってこないのは、自分の聞き方が悪いのだと思う。 -
ー サステナビリティ戦略で強化可能な、財務業績を押し上げる要因を9つ特定した。すなわち、イノベーション、業務効率、営業・マーケティング、顧客ロイヤルティ、リスクマネジメント、エンプロイ・リレーションズ(組織内での広報)、サプライヤー・リレーションズ(サプライヤーへの広報)、メディア報道、ステークホルダー・エンゲージメントである。
筆者らは、これらを「媒介要因」と呼んでいる。優れたマネジメントは、タイプを問わず媒介要因を通じて財務業績を向上させられる。とはいえ、サステナビリティのリスクとチャンスを巧みに舵取りすることは、その中でも最も効果的なものだ。 ー
『サステナビリティ投資の価値を財務責任者にどう認めてもらうか』は興味深かった。
今回のテーマ『競争と協調』は、あまり惹かれる論文がなかったなぁ〜。