赤と黒 (まんがで読破) [Kindle]

  • Teamバンミカス
3.61
  • (2)
  • (9)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 67
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 漫画で読むのは邪道かな…と思い目を背けてたけれどなかなか原書を読む気にもなれず、、
    有名な作品ばかりだから、ある程度内容は知っておきたい気持ちがついに勝って、まんがで読破シリーズ一挙読み。
    まずは海外著者のものから手当たり次第。


    これまた切ない…当時のフランスの激動と、政治観と、時代の移り変わりで翻弄される人たちの恋愛のお話。血の滲む努力をして手に入れてもなお、幸せにはほど遠い人生になっていく。。

  • 下層階級出身で、ナポレオンに憧れを持つジュリアン。人は生まれや階級では決まらないことを自身で体現しようとしていた。
    その要件として、ナポレオンと同じ道を歩むべく以下を追求する。
    ①権力を握る(赤=軍隊 or 黒=司祭)
    ②貴婦人の愛を得る(階級を覆す)

    貴族の家庭教師となったジュリアンは、②を達成すべくその家のレナール婦人を手に入れた。だがレナール婦人との初夜に、婦人の美しさ、初めて触れる愛を感じる。
    婦人との関係が家政婦エリザの嫉妬により周知となり、家庭教師を解雇され神学校に入る。
    黒の世界で①を達成すべく努力するも実らず絶望し、婦人の愛を思い出す。
    神学校の校長に連れられパリへ行き、そこで公爵家の秘書を勤める。その家の娘であるマチルドは高慢で平民を見下ろしていたが、知識に貪欲で貴族階級の気晴らし文化に退屈しており、情熱的な愛に憧れていた。ジュリアンは②を目指し、マチルドの心も掴み、彼女を婚約者の公爵から略奪する。
    マチルドが妊娠し、それを知った公爵は仕方なくジュリアンに爵位を授け、彼は中尉として入隊する。これにより①の赤の道が開ける。
    この頃、騙されたレナール婦人により、「ジュリアンは貴族の女を誘惑し出世を目論んでいる。」との噂が流れる。それによりジュリアンはマチルダの父親により彼女との結婚を解消される。婦人の愛の裏切りだと感じ、婦人を射殺しようとする。
    囚われたジュリアンは、貴族の前に誇りを捨てるまいと、マチルダの助けを不意にし、死刑を言い渡される。
    獄中で婦人と面会し、「もう少し時間があれば本当の愛を理解できたかもしれない」と感じる。
    死刑執行前、ジュリアンは空の青さを知る。亡骸は、かつて野望に心を膨らませていた丘に埋めてほしいと願う。おそらく、審判で階級に屈せず、自身の思想を貫いたことが①を達成したことと同義だったのかもしれない。
    死刑執行後、マチルダはジュリアンの首を手にし、情熱的な愛を手に入れた。


    ジュリアンは、人は階級に左右されない、と言いながらそれを示すために「自身が階級を上がっていく」という手段をとっており、根本的に差別階級の価値観に囚われている。
    マチルド自身、ジュリアンへの愛は彼自身への愛ではなく、情熱的な愛への憧れによるものであった。その手段として、平民との許されない愛を選んだのだった。
    婦人「私を殺してまで愛を守ろうとしてくれた」には、貴族として夫とテンプレート通りの愛と家庭を育んできたことに対する退屈を感じていた婦人が、ジュリアンへの愛の中に情熱的な愛を感じていたことがわかる。


    ジュリアン:愛されること。退屈の第1形式を取っており、階級への復讐に取り憑かれている。

    マチルダ、婦人:愛すること。第3形式の退屈から第1形式へと移行し、盲目的に何かを求めている状態に陥っている。

  • 昔読んだ小説の漫画化。
    フランス革命→ナポレオン帝政→王政復古
    王政復古時代の話。赤=ナポレオンの軍服の色 黒=聖職
    平民出ながら出世したナポレオンに憧れて貴族社会に潜り込み出世を図るジュリアン。結局は女で失敗。しかし愛を知る、みたいな話。ラモール候爵の娘マチルドの恋愛観が少女マンガ。恋に生き死んだ男を愛する自分に酔ってる感じ。ジュリアンも結局プライドが捨てられなくて色々失敗したんだな。

  • 赤と黒の意味がわかった。
    恋愛とは何か。
    その本質みたいなものが描かれていて面白い。

  • NDC(9版) 726.1 : 漫画.挿絵.童画

  • Kindle Unlimitedに入ってたのでついに読破。
    内容は知っておきたいけど古典を集中して読む時間は取れないので。
    でも読んでみると原作読みたくなって素晴らしい。

    絵も綺麗でテンポよくてわかりやすかった。
    激動のフランス。野心とプライド。
    平民が出世する為に赤と黒を行ったり来たりする話って認識だったけど、本当そのまんまだな。

    最終的に愛ってなに?
    になるのが人生って感じで。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

スタンダール(本名アンリ―・ヘール)は、フランス革命からはじまるフランスの歴史的な激動時代を生き抜いた、フランスの代表的な作家。著書に「赤と黒」「パルムの僧院」「恋愛論」など。

「2016年 『ディズニープリンセス 「恋愛論」 Disney Princess Theory of Love』 で使われていた紹介文から引用しています。」

スタンダールの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×