- Amazon.co.jp ・電子書籍 (194ページ)
感想・レビュー・書評
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本棚登録しようとして初めて知ったんだけど、この「マンガで読破」シリーズってたくさん出てるみたいですね。ずいぶん前にメルカリで何冊かセットになってたのを見つけて買い、そのままになっていたのでこのヒマなゴールデンウィーク中に一気読みしました。
この斜陽は、戦後の元華族の一家の物語。母は生粋の華族で、考え方や身のこなしが美しい女性。しかし戦後は土地や財産が取り上げられ、生活に困り始める。主人公の娘の弟は、自堕落な生活を送る。娘は人間は恋と革命のために生まれてきたのだ、と自ら行動することを決意する。
革命って何?何する気なん?と思いつつ読んだけど、妻子ある男に身をゆだね、未婚の母となって生きていくことだった!
現代なら、何だー、そんなことかよ!だけど、この時代には元貴族の女性が未婚の母になることを決意するのは、そしてそれを恥ずかしいとか思わない、と決意することは、本当に革命に値するのだろうな。わざと酒に溺れたり、わやくちゃな生活をする弟の気持ちも切なく、なかなか読み応えのあるストーリーでした。
私、読書家を自称してますけど、実は太宰治とか日本の純文学はほとんど読んでません(恥)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説未読
貴族の没落。戦後の華族の生活って大変だったんだな。GHQに家が接収されちゃったりとか。そんな中で恋と革命のために生きる決心をした華族の家の娘。
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終戦後の華族の没落を描き
斜陽族という言葉を生み出した
4人の登場人物が貫いた思想が
胸に刺さる
自らを破壊するほど悩み抜き
突き進むデカダン(退廃)主義
敗戦後も
古い道徳観が残る中
不倫相手の子を宿した
かず子は言う
あなたも私も
道徳の過渡期の犠牲者
1番美しいのは犠牲者です