後宮の検屍女官 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 良かったです。

    後宮を舞台にした中華ファンタジーは多いが、こちらの作品はその他とは一線を画してきるように思えた。
    冤罪によって宦官となった延明と「隠された女官」である桃花。
    ー冤罪は最も許されないことだ。
    よくいわれる言葉ではあるが、桃花は検死によって、まさにそれを体現している。
    宦官と女官の恋がメインテーマの作品はあるようでない。それぞれに複雑な事情を抱える二人。この二人の関係がどのように変わるのか、楽しみであり、また、作品内ではかなり本格的な検死術やそれにまつわる知識が散りばめられており、作者さんの労苦が偲ばれた。

  • 最近中華系のアニメや漫画にハマってるのと、軽めのものが読みたいと思っていたところに、kindle unlimitedのおすすめで出て来たので読んでみた。
    個人的には読みやすかったし普通に面白かった。ページを捲る手が止まらない!というほどではないが、程よく続きが気になる感じ。移動中に読むのにちょうどいい。
    タイトルの通り検死のシーンが多いので、グロいのが苦手な人にはもちろん軽くはない。ある程度平気な人でも罰の内容の描写なんかが結構エグいので要注意かも。(漫画のほうも読んでみたけど死体の絵が怖かった…)

    この界隈ではよくある設定なのかわからないけど、ある特定の分野に明るく変わり者の女官が主人公で、後宮やらで事件が起きるたびに、超美形で有能だが複雑な背景を持つらしい宦官が彼女に相談しに来る(ただし彼女には美形宦官の誘惑は全く効かない)というのが、なんだかだいぶ薬屋のひとりごとと似てるな〜と思った。そちらを先に読んでいる上に好きすぎるのもあって、どうしても比較してしまうので、評価はギリ4いかないくらい…になってしまう。

    多分使い道はないけど人の仕組み(主に死体のだが)について知れることもあるし、2人がどうなるのか続きが気になるので、とりあえず2巻も読み進めていこうと思う。

  • Kindle Unlimited。
    うむ、3.5くらいかな。
    読み始めは、『後宮の烏』と『薬屋のひとりごと』を、足して割ったような感じだなと思ってたけど、こっちの方がエグくてグロかった。
    人間模様もドロドロで、妃嬪の性格が悪いw
    面白くなりそうなので、このまま2巻へ。

  • 祖父の時代から冤罪をきせられた女官と宦官の中心のミステリー。薬屋のひとりごととは違い宦官が動物以外の地位であり主人公の桃花は検死の才能はあるものの女官から出世は皆無の世界。ミステリーは面白いですが歴史は重いです。

  • 中華ファンタジーで、えん罪で宦官となった延明と検屍の基礎を叩き込まれたが後宮の仕事にはまったくやる気がでない桃花。ミステリーを絡めた二人の今後の関係性が非常に気になる。でも、グロいの今は受け付けられない。残念。すごく気力、体力が充実したら、続き読むかも。

  • 面白かった。
    ちょうど古代中華風の日常と非日常が混じる世界観の話を読みたいと思っていたのでぴったりだった。歴史小説だと壮大すぎて。
    章ごとに何件かの殺人事件の解決が行われ、最終的に1冊全体の真犯人につながる流れ。この形式絶対面白いよね。
    最初はしっくりこなかったメイン二人のキャラクターも、宦官の尊厳のエピソードと、桃花がぐうたら暮らし(友人を助けたいのに伝手がないこと)を後悔するエピソードで好きになれた。
    甘甘さん好き。
    最近新しい本を読めてなかったんだけど、この本はするんと読めてしまったので続きの巻も読みたいです。
    川田弥一郎著「宗の検屍官」に似ている、という指摘を見かけたので、そちらも読んでみたいと思います。

  • ずっしりした後宮ミステリー
    事件の真相は検屍がなかったら明るみに出ないとなると重宝されそう。実際助かってるし
    挫折を味わった宦官延明と検屍の心得があるぐうたら女官桃花中心の物語。
    決して恋愛ではないけど相手を慮る2人の姿がよかった
    桃花も無愛想だけど友のために投げ打ついいところがあって人間らしくてよかった
    立場が転落→復権して宦官にコンプレックスがある延明が終盤保身のための貼り付けた笑顔ではなく、相手のことを思って放った言葉もよかった
    後宮モノ初心者なので女官同士の恋とか宦官のコンプレックスetcとか新鮮だった

  • 図書館で借りて読了。

  • 面白いとは思うが、どこかで見たようなミステリーネタだった。独自性があればもっと驚きが出てよいと思う。

  • もうちょっと用語の説明が欲しい。【娘娘(にゃんにゃん)】が皇后の事だなんて、調べないとわからないよ。
    こういう系の話をよく読む人なら知っていて当然かもしれないけど、あまり読まない人の事を考えてないね。
    内容は寵姫が亡くなったことから始まった怪異と殺人をテーマにした連作短編。最初は病死と思われていたものが殺人だったり、後宮で働く宦官と女官、寵姫の闇の部分を上手く絡めてストーリーも面白かった。

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著者プロフィール

福島県在住。「ようこそ仙界! 鳥界山白絵巻」で第13回角川ビーンズ小説大賞〈読者賞〉を受賞してデビュー。「後宮の検屍妃」で第6回角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉〈読者賞〉をダブル受賞。

「2023年 『後宮の検屍女官5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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