文部科学省 揺らぐ日本の教育と学術 (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • 国立科学博物館がクラウドファンディングを行った際、文科省に批判の矛先が向いた。たしかに、批判のなかには納得できるような気がするものもあった。
    ただ、そもそも文科省そのものについて官庁のなかでの落ちこぼれのようなイメージが強く、詳しく知らないため、その批判自体が正しいのかどうか判断することもむずかしかった。

    本書はそんな文科省について、コンパクトにまとめられている。
    序盤で文科省の英語名称に触れられる。Ministry of Education,Culture,Sports,Science and Technologyらしい。使われている英単語はかんたんなものばかりなのに、何をしているのか具体的にイメージしづらい。略称はMEXTと呼ばれるらしい。

    そんな幅広い業務を扱う文科省について、批判的に紹介されているのが本書である。
    一読した印象としては、とにかく受け身であり、それがゆえにさまざまな意見を受けて最大公約数的なうまい落とし所を見つける調整能力は見事なのだが、政策実施のような自ら動かざるを得ない業務はとことん下手くそである、ということ。
    理念がないために自らが旗を振るのは苦手で、外圧によって動くという体制。そういう意味では科博の一件も意味があったのかもしれない。

  • ふむ

  • 文科省の成り立ちからその内外における構造のあり方は、そこから縁遠い感覚にいる人間としては読むにはそれほど興味をそそらなかった。
    小中高大と紡がれる教育行政の現状や問題点については、現場や在野の人間から掲げられる論説とはまた別の角度か改めて見つめられる部分もあった。

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著者プロフィール

東北大学教授

「2024年 『地方自治論〔新版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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