月曜日の抹茶カフェ [Kindle]

著者 :
  • 宝島社
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感想・レビュー・書評

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  • 青山美智子さんの「木曜日にはココアを」の続編。

    うーむ 面白い。
    今回も12の短編連作。
    いろいろな意味での「繋がり」がテーマなような気がする。。
    生きるってことは、すべての物が繋がっていくこと。
    今の自分があることは、これまで出会った人や物すべてに感謝しかない。
    この本に出会えたことにも感謝です。

    これからも青山さんの本は読み続けたいと思います。。

  • 安定に面白い青山美智子さん。
    今作も、青山スタイルをきっちりとこなされています。
    「木曜日にはココアを」に引き続く話で、あの喫茶店の定休日に一日だけオープンした"抹茶カフェ"を中心に物語が動きます。何かを始めよう、一歩踏み出そうとする人を応援するようなお話が繋がり、また過去の青山ワールドをぐっと引き寄せてもあって、あれ、あの作品のあの人?ここはあの街?とか思いを巡らせたりするのも楽しい。いつもどおり読後は爽やか。良い気持ちになれる作品でした。

  • スマホショップで働く美保ちゃんと京都のお茶屋の御曹司吉平さん、ピーバードの店長さんと佐知ちゃん、佐知ちゃんと光都ちゃん、光都ちゃんとおばあちゃんと雪乃さん、おばあちゃん=橋野屋の水無月を作ってきたタヅおばあちゃんと水無月裕司くんと光都ちゃんのお母さん、古書店のおじさん吉原さんと猫、古書店のおじさん夫婦と大学生カップル、そのカップルのタカハルくんと千景と実篤、マークとマスターとテルヤ、拓海とるるちゃんとゆうくんとはなえさんと宮司さん、最後は最初のふたりの美保ちゃんと吉平さん。が登場する12の物語です。
    どのお話も好き。180ページの10行
    そうなんだよ、わからないだろ?でも確実にいるんだ。さかのぼっていくと、繋がっている手がどこまでも無数に増えていくんだ。どの手がひとつでも離れていたら、ここにはたどりつけなかった。どんな出会いも、顔もわからない人たちが脈々と繋いできた手と手の先なんだよ。以下6行も。がいちばん好き。不安と不信が塞いでいた心が優しく温まりました。感謝します。

  • 抹茶カフェにまつわる連作短編集。
    どのお話も暖かくてほろっとさせられました。
    人と人とのご縁、大切にしたいですね。

  • 変わり映えしないという言い方もできるが、安心の青山美智子さんとも言える

    大きな事件は何もないのだけれど、日常のちょっとした出来事の中にある人間の心の機微を今回も上手に取り上げて
    生き方の示唆を与えてくれる

    疲れている時や忙しい時でも、短編なのでちょっと手にしてサラッと読める点もいい

    ミニチュア人形を使った装丁も大好き
    じっくり見ているといろんな発見があり楽しい

  • 木曜日にはココアを、と繋がりのある作品。「そうそう、この人いたいた。」と思い返しながら読んだ。読むと気持ちが和やかになる。この作品みたいに、誰かの何気ない一言が誰かの気持ちを押したり、後々まで影響したりって事は案外あるよねって思った。小さい頃に言われた事とか覚えていたり。日常の何気ないものにもきちんと向き合っていきたいなと改めて感じた一冊。

  • ほのぼの系
    12個も話があるから印象に残る話と
    残らない話があるなぁ
    話は繋がってないように思えるけど
    人と人の繋がりがあるから繋がってる

    どの話も良いなぁと思える場面があるけど
    私は9番目の話の中の
    『ほら、こっち向けばすぐそこが
    三角の頂点だし!』
    この一言が大好き

    ほんとよっ
    そやって考えたらいいんやん
    目から鱗やわ
    と私も感激でした
    息子にいつか話したい

    とにかくホッコリできるので
    この作家さんの本
    色々読んでみよーっと♪

  • どこにでもいそうな人たちの人生の
    ひとときを切り取っただけ
    (ちょっと語弊がある言い方かもしれないけど)
    なのに、私はその人たちのことを前から
    よく知ってた身近な人かと思わせるほどに
    キャラクターが魅力的なのだ

    正直12篇もあると中には印象が薄いお話も
    あったりするのだけれど
    そういった短編を連作で重ねていくことで
    どんどん小説としての厚みがでてくる。

    落ち込んだときも灰色の気持ちの日も
    見る角度で見える景色が違ってきたり
    前向きとか空元気なことではなくて
    ハッと目の前が開けていく感じ

    気持ちの持ちようって言われると
    そういう気持ちに持っていけない自分が
    悪いのね、とネガティブな感情が
    出てくるんだけれど

    だまし絵のように
    ッとひらめくことって
    あるじゃないですか。

    そんな感じの人生の見方やひらめきだと
    目からうろこじゃないけど
    すごく心が軽くなるわけですよ

    上から目線じゃない
    こがいいのかなぁ

    次から次へと登場人物たちが
    リンクしていく楽しみ

    とても読みやすく、読後はほっこりと
    前向きになれる。

  • 『木曜日にはココアを』の続編。前作に登場した人達にもまた会えて嬉しい。マスターは今作でも良い塩梅で悩める人達を救っている。才能を引っ張り出したり、縁を結んだりとなかなか忙しい人なのだが、趣はまったく飄々としている。そしていつでもなんだか幸せそうに見える。とてもいいことだと思う。マスターに出会えたらそれだけで幸せな気分になりそうなのだから。

  •  たまたま休みだった日に間違って出勤してしまった。 その帰り道に見つけた喫茶店の話。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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