- Amazon.co.jp ・電子書籍 (356ページ)
感想・レビュー・書評
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衝撃的な始まり方、独特の古典的な文章で読むものを魅了する。歌舞伎は知らなかったが、歌舞伎の世界を垣間見た。歌舞伎の裏方の話しはよく見聞きするが、役者自身にフォーカスし、完璧出来では無い人間の弱さのなかの強さを歌舞伎の役を交えながら表現している。日常では味わえない世界に没頭させてもらった。
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まるでドラマのナレーションを聞いているかのような語り口調で書かれており、テンポよく話も進み、読んでいて心地がいい。歌舞伎になじみのない者でも、あたかも客席に座って、その絢爛豪華な舞台を眺めているような贅沢さを感じた。瀧晴巳
最後に瀧晴巳さんが、「仮名手本忠臣蔵」「積恋雪関扉」「菅原伝授手習鑑」「隅田川」「京鹿子娘道成寺」「二人道成寺」「曽根崎心中」「祇園祭礼信仰記」「藤娘」「阿古屋」など、喜久雄が出演した演目にまつわる解説をしてくださっているので、ますます歌舞伎に興味がわき、今すぐにでも観に行きたくなった。
任侠の一族として生まれた喜久雄が、幼くして上方歌舞伎の世界に入り、苦労しつつも、その才能と美貌ゆえに頂点にまで登りつめるという話。また喜久雄が養子として入ってきたがために家を出ることになってしまった嫡男の俊介も、役者人生をあきらめきれず、人知れず努力をして復帰をとげた苦労人。ふたりの不思議な友情も、この小説の見どころだ。 -
吉田修一さんは「横道世之介」以来、
面白そうと感じたものは読んでいます。
この作品、内容をチェックした時、歌舞伎がテーマだったので、最初は手が伸びず、長い間積ん読されてましたが、ようやく順番が回ってきましたw
歌舞伎には興味ないのですが、
前編は、歌舞伎に詳しい詳しくないは関係なく、
普通の青春物語といった感じで読みやすかったです。
さすが吉田さん、といったところ。
喜久雄や周りの人たちの人生がどうなっていくのか、
結末が楽しみです。
もちろん後編も読み始めてます。 -
2022.03.05 audible
きっと読むのもいいのでしょうが、
オーディブルで聴いたのは本当に良かった
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オーディブル:登場人物が概ね好感が持てるので面白く聴けた。歌舞伎を観たことがないがその奥深さは伝わってきた。
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20231123 上下巻 オーディブル
歌舞伎の魅力が生き生きと描かれている。尾上菊之助さんのナレーション臨場感が素晴らしい。
1人の人間の成長を追うことで、時代の変遷を感じることが出来た。好きな物事に打ち込めることこそが人生の宝。
メディアで報道される事実と真実との乖離についても考えさせられた。
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レビューは下巻に書きました。良かったらお読みください。
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歌舞伎を見ている人も、まだ見ていない人にも読んで欲しい一冊。人(役者)の青春時代から老年までの出来事を追いながら、同時に歌舞伎の奥深い世界とその人間模様について、時には観客も交え、名作のワンシーンも交えて語られる物語。
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面白くて久しぶりに一気に読みました。歌舞伎初心者には、登場する歌舞伎の名作や舞踊のウンチクも分かりやすい。登場人物達を実際の役者さんに当て想像しながら読みました。
後編も楽しみ。