漫画方丈記 日本最古の災害文学 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 漫画で読む、というシリーズを舐めていたがこれは面白かったし良い意味でわかりやすく砕いてありとてもよかった。
    漫画のテイストも美しい。

    教科書で読む前や教科書や勉強のサポートとして読むのにちょうど良いと思う。

    セリフや説明などは原文を現代文にしつつも極力原文に近づけている様子がうかがえる。(詳しく検証できずすみません)
    原文を読み解くためにまず話の内容を把握しておけばわかりやすいと思う。

    昔の人も今の人も同じなんだなと。
    遠い時代の人なのにとても親近感を覚えた。

  • Kindleプライムリーダー。書き出しの文章しか知らなかったので、あらためて読んでみると、ほんとうに災害ばかり書かれている。日本はそういう国。ゆえに日本人の思考に「変わるもの」が通底している。養老孟司氏の解説は現在の情報化社会に忠告を発している。

  • マンガの質は普通だけど、読みやすいのがよかった。

  • 日本三大随筆のひとつ、鴨長明の『方丈記』をマンガと現代語訳でわかりやすく描かれた本。

    天災や疫病、政治不在と不安が続いた平安末期。その中で鴨長明がどう思ったのかが書かれた『方丈記』。

    『方丈記』は不安定な状況が続く今こそ読むべき本だと思います。まずは気軽に読める本書から。

  • 鴨長明が遭遇した災害や社会的事件を取り上げて漫画にした本。
    飢饉の章で神社仏閣の建物を打ち壊して売るための薪に加工した人のシーンで、芥川龍之介の羅生門よりひどいと驚いた。芥川のあの小説はそういえばこの時代が舞台だったか。

  • マンガなので、とっつきにくそうな古典もサクサク読めました。また元々が短い随筆で内容も削られていないようだったので、そこもよかったです。今も昔も生きづらさは同じで、人の営みは変わらないのだと思いました。

  • 読みやすかった。漫画で概要がよくわかって、方丈記をもっと深く知りたくなった。古典文学には今の時代を生きるヒントがあるって本当だなと思った。今と同じ、全然変わらない。特に、第7章とかくこの世は生きづらいという章を読んで、生きるってそういうことなのか〜と、腑に落ちて納得して勇気づけられた気持ち。

  • 古典の原文や現代語訳に挑戦し、途中で挫折することの多いわたしにとって、要点を分かりやすくまとめてくれるこのような漫画形態の作品は大変ありがたく日頃から重宝している。

    さて、学生の頃、国語便覧などで誰もが一度は目にしたであろう『方丈記』を、今回初めて読んだ。

    題名の方丈という言葉は、作者である鴨長明が晩年移り住んだ非常にコンパクトな住居から由来している。

    自身も出世レースに参加していた鴨長明だったが、次第に世俗に嫌気が差し、繰り返される天災もあって、ついに俗世を離れ、山深い地でひとり暮らすことになる。


    調べてみると、方丈記が成立した年が1212年というから、810年の時を経て、今もこうして読み継がれていることは奇跡であり、脅威である。
    鴨長明が方丈記の中で伝えたかったもののひとつに、「この世は儚く、何かを築き上げる行為はこの世の中においては時に苦しい」であると思った。
    ただ、鴨長明の残した言葉が現代人の心を今なお揺さぶり、考えるきっかけを与えてくれるのを見ると、全くすべてが無意味であるとは限らないと希望が持てる。

    鴨長明の抱いた憂いと比べるのは恐れ多いが、わたしも往々にして極論に走りがちなので、「100年後生きていない自分が今頑張ったところで何の意味がある」と途中で物事を投げてしまうことが多い。しかしそこで腐らず、「……だけど方丈記は世の儚さを伝えながらも800年以上残っているんだよな」、そう思い直せる人になりたいと思った。

  • カジュアルに古典に触れられるという意味でとても良いと思う。とても読みやすく、さくっと読み進められた。

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著者プロフィール

平安時代末期から鎌倉時代にかけての日本の歌人・随筆家。建暦2(1212)年に成立した『方丈記』は和漢混淆文による文芸の祖、日本の三大随筆の一つとして名高い。下鴨神社の正禰宜の子として生まれるが、出家して京都郊外の日野に閑居し、『方丈記』を執筆。著作に『無名抄』『発心集』などがある。

「2022年 『超約版 方丈記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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