旅書簡集 ゆきあってしあさって [Kindle]

  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • 三者三様の魅力的な旅★★★★★

  • 高山羽根子さん、酉島伝法さん、倉田タカシさんが2011年5月から2014年12月にかけてTumblrで連載したものをベースに加筆修正したものと、「紙魚の手帖vol.2」に掲載されたものを追加して2022年1月に発行された本。
    3人の現実のような、幻のような、悪夢のような、それぞれの旅の様子や感じた事を伝え合う手紙を読んでいるだけで、最初は短編の物語を読んでいるような気分だったけれど、バラバラだった旅は少しずつ3人が目指しはじめた旅のゴールのように、ひとつの物語として収束していくのが気持ち良い体験だった。
    まるで散らばった伏線が回収されていくようだった。
    一緒に旅をしている気分を味わいつつ、絡まり合う物語を楽しめる作品だった。

    登場した街の中では倉田タカシさんが訪れた飛行機の街「フェイジーチェンシー」に行ってみたくなった。
    「フェイジーチェンシー」は「飛行機の墓場」とも呼ばれる街。

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著者プロフィール

1975年富山県生まれ。2010年「うどん キツネつきの」で第1回創元SF短編賞佳作を受賞し、デビュー。2015年、短編集『うどん キツネつきの』が第36回日本SF大賞最終候補に選出。2016年「太陽の側の島」で第2回林芙美子文学賞を受賞。2019年「居た場所」で第160回芥川龍之介賞候補。「カム・ギャザー・ラウンド・ピープル」で第161回芥川龍之介賞候補。2020年「首里の馬」第163回芥川龍之介賞受賞。その他、『オブジェクタム/如何様』『パレードのシステム』などがある。

「2023年 『ドライブイン・真夜中』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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