データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考 [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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感想・レビュー・書評

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  • データ分析者には耳が痛いが鋭い視点で正直に実情が語られている.あるあるネタも多いが,本質的なことが書かれているのである程度分析経験がある人は自分たちの仕事のやり方はこのままではまずいと思わされるはず.

    ・現場で活用されるとは,意思決定に活用されること.そのためには,意思決定に有用なデータ分析を行うだけではなく,「意思決定プロセスを設計する」必要がある.
    ・どれだけ高精度なモデルを開発しても,試行段階をパスしても,最終的にビジネスに実用されなければ,あなたがそのプロジェクトに費やした時間は無益.
    ・データの入手は分析が容易にになることで,新しいことが「分かる」ようになった.その結果「役立つ」ことを見失ってはいけない.秒単位のデータは時間単位のデータよりいろいろなことが「分かる」が「役立つ」とは限らない.
    ・分析に取り組む際には,組織内の最適化という低い視点ではなく,会社全体の最適化を念頭に置くべき.ある組織内の課題を解決するだけでは実は会社全体としてはコスト増だったという話はある.
    ・日本企業は,問題と課題が与えられている中でそれを解決するのは得意だが,問題と課題が与えられていない中で能動的に考えていく姿勢が弱い.「分かる」ことをゴールとせずに「役立つ」ことをゴールとする.
    ・分析や資料作成,プレゼンには恣意性が入る.例えば企業買収はポジティブアクションとして評価されやすく,5〜10年先は誰もわからないので数字と論理で固められた資料が出来て本来望ましくない買収も進んでしまう.では恣意性を削除するには?刑事手続きがよい.「案件を探してくる役割」「判断の手がかりを集める役割」「意思決定する役割」を独立させる.経営判断型意思決定の三権分立.

  • さすが
    そして何か異常な熱さを感じていていたのだけれど
    正しい分析を政治的に潰された経験があるのかー
    わかりみ
    わかりみ

  • ビジネスに活用できるデータ分析とはどのようなものか、それをどう実現するか。
    「データ分析をビジネスに活用する」とは、「データ分析により意思決定プロセスの課題を解決し改善する」ことである。デ ータ分析によって得られる予測や仮説は、意思決定プロセスの改善を通じて課題を解決し問題を解消するので、意思決定プロセス上の課題設定が大事。それがなかったらデータ分析も無駄になるのでデータ分析着手の前に意思決定プロセスの形式知化が必要。
    読むと、そりゃそうですよね、なんだけど、実際にやろうとするとなかなか難しい。

  • 日本は、課題からデータの問題に落とし込むまでのプロセスや難しさについて説明するものが殆どありません。

    本当にこれは良書だと思います。

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著者プロフィール

大阪ガス情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長。京都大学工学部数理工学科を卒業し、同大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了後、1991年に大阪ガス入社。2005年、大阪大学にて博士号(工学)を取得。この間、米国ローレンスバークレー国立研究所の客員研究員としてエネルギー消費データ分析に携わるなどの経験がある。2013年、「第1回 データサイエンティスト・オブ・ザ・イヤー」(日経情報ストラテジー)を受賞。著書に『会社を変える分析の力』(講談社現代新書)

「2014年 『真実を見抜く分析力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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