爆弾 [Kindle]

著者 :
  • 講談社
3.82
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感想・レビュー・書評

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  • 自動販売機を蹴っていたところ逮捕されたスズキタゴサク
    掴みどころのないスズキタゴサクの取り調べを始めると爆弾犯を示唆する発言が出始め刑事とスズキとの戦いが始まる。

    スズキタゴサクは偽悪的でありながら人の偽善を突き刺すようなはつげん

  • このミス1位の作品だったので期待値が高かった。序盤は軽快に読み進めたが、だんだんと疲れてきてしまい読む手が失速してしまった。なぜだろう。そうなると登場人物の多さにもついていけなくなってしまいスズキタゴサクにも惹かれなくなってしまい…
    結末は、そうだったんですね、と飲み込んだ感じで意外性はなかったのかも。

  • ネタバレなのかどうかはわからないがミステリーというより犯罪エンタメな感じだった。
    しかし、犯人を追い詰めていく刑事は圧巻だった。

  • 本当に起きたらとんでもない事件!一気に読み進めてしまった!
    作中に、まあいいや、が、もういいやに変わるという記述がある。
    なんというか、某国で起きている事象も、一個人のこういう気持ちの変化で発生したのかも知れないなと思ってしまった。

  • 爆弾事件を超能力で予言する容疑者タゴサク。彼の出すクイズには全くついていけなかった!でも、そのクイズの出来・不出来自体がこの爆弾事件の全貌を解明する鍵となっているとは、流石でした!

    そもそもタゴサクは本当に爆弾事件の犯人なのか?警察は爆弾から被害者を出さずに事件を解決できる?タイムリミットまでにクイズを解ける?間に合うの?と読んでいるこちらもどきどきと息つく暇もありません。ページを捲くる手が止まりませんでした。
    現場で奔走する警察たち、取り調べ室での飄々としたタゴサクとのやり取り。ドラマとか映画を見ているような場面転換で頭に映像が浮かび、それがまた没入感につながります。
    また、警察官たちの中でも、自分の異常性(というのかな?)を見ないふりしたり、それと付き合ったりしながら仕事をしている人たちが描かれていて、「人々を守るため!」という責任感だけで動いている人たちではないんだなぁ、と人間味を感じました。

  • 後半のスピード感は楽しめた。

  • さすが、このミス1位!
    このミステリーのカテゴリーはなんなんでしょう?自分の内面が抉られるような不快感が続くけれど、読み終わるまでがあっという間でした。

  • 爆弾のありかをなんとか突き止めようとする警察と、煙に巻くような会話のなかにヒントを出しつつも脳味噌を溶かそうとするスズキタゴサクとの、取調室の丁々発止のやり取り。数少ないヒントからなんとか爆弾テロの被害を減らそうとする警察と時間との勝負。終始引き込まれた。面白かったんだけど、爆弾テロに対し警察が勝利することはないという無力感に加え、まさに作中で言われている「良識をゆさぶる」言葉の数々ですっかり脳が混濁した。ミステリーという触れ込みで読んだけど、これは本当にミステリーなんだろうか。

  • この三連休でやっと本読む時間が取れました。
    毎年、このミスのランキングが発表になると、読んでない本で当たりをつけて読むのだけど、今回は、1位の爆弾と、4位の方舟。
    両方ともとても面白く、このランキングは妥当と思います。多少疑問に思うところはあるのだけど、娯楽作品として充分楽しめるので、おすすめです。心に残るかと言うとそれは別問題ですが。
    爆弾はなかなか感情移入しづらい物語だったけど、スケールも大きく、タイトルでもある爆弾がすごく活躍する。それにしても翻弄される取調べ側がなかなか情けなくて、こういう作品はあまりなかったのではないかな。

  • スズキタゴサクの孤独が痛かった。「もういいや」の発言が辛い。警察につかまってようやく相手にしてもらえ、持てる力を存分に発揮して警察を欺き、その結果見知らぬ大勢の人が死ぬことになっても痛みも感じず、倖田から殺したいくらいの憎しみを向けられて喜ぶほど壊れてしまったのは、生来のものなのか、それともこれまでに他人から向けられてきた悪意のせいなのか。
    類家には圧勝して欲しかったが、そうはならなかった。清宮はまとも過ぎた。長谷部はそんなに悪いのだろうか。それまでの功績をチャラにしてしまうほどの悪なんだろうか?そしてその家族を非難できるのはどんな権利をもった人なのか。
    女子大生が見知らぬ老人を助けたことは、確かにそんなことをしなくても救急隊員が気づいたかもしれないけれど、この救いのない話の中で少しの希望を見せてくれたのかもしれない。

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著者プロフィール

1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞、同年『ライオン・ブルー』で第31回山本周五郎賞候補、19年『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』で第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補、20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞受賞、同作は第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)も受賞し、第162回直木賞候補ともなった。21年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補。他に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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