俺ではない炎上 [Kindle]

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 99
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感想・レビュー・書評

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  • 犯人の娘とサクラが同一人物で同じ時系列と思わせるトリックと犯人が娘と思わせて娘の友達というオチに完全に騙された

  • 話題作だけあり一気読みできるほど面白い。
    4人の視点から書かれている点も面白く、終盤にかけてあれ?と思うような時間軸の違いなどに気づく。
    ネット社会の問題点だけでなく、家族問題も取り上げてあり、最後まで犯人が誰なのか分からなかった。読み応えのある作品だった。

  • 想像していた犯人と全く違った結果に最初は頭がついていかず混乱。めちゃくちゃ力のある凶暴な小学生なのかと思ってしまった。事件は10年前から始まっていたというのがキーワードであり、巧妙なトリックにすっかり騙された。

    しかし人を殺した犯人の動機が強ければ、もっと腑に落ちたのかなぁと思ったり。
    殺された3人 はSNSで晒されたことで、全く面識もなく直接被害を与えたわけでもない相手に殺されたというのもSNSの恐ろしさということなのか...。

  • まさか自分がそんな目にあうわけがないやろうって思いながらもなんやかんやで誰にでも起こりそうなところが怖っ!の物語。もしも自分が同じ状況になったら5秒で心折れてまいそうやわ。

    疑われた時点でみんなスーパー手のひら返しで周りの人たちに対する日頃のおこないってほんまに大切やなってしみじみ思った。

  • おもしろい‼
    後半、何度も読み返して、人物名や時間軸を確認した。まさかそんな結末になろうとは…

    はじめのうちは、SNS上で「犯人の噂」があっという間に拡散していく怖さに身震いし、着地点がどうなるのか興味津々だった。話が進むにつれ、汚名を着せられた泰介の会社内外における人間関係や、家族の問題、若者のSNSの使い方、さらに警察の捜査の過程などが浮き彫りになる。誰もが自分の問題としてとらえられる事象が盛り込まれ、他人ごとではなくなる。「自分は悪くない」という発想、実によくわかる。現代人の心をよく表していると思う。

    何気にリツイートしてしまった人と、過去の失態に気づいた人が、正義のために奔走する。人も時間も、読者の目を巧妙にすり抜けて結末へと進む。こうしたトリックに気づいたときはもう終盤だ。最後、ちょっとうなってしまった。

  • 評価3.8
    audible 12時間49分 kindle 329ページ

    twitterやyoutubeなど現代的な話し。10年前からの計画で泰介の身辺調査もなされており、単なる乗っ取りではないのだろうが、我が身にも起きそうでこわい。殺人はともかくとして軽く信用を失わせるぐらいは簡単に出来そう。事態はどんどん悪化していくがそれでも警察はそこまで馬鹿ではないと思うが、ここは突っ込まないでおこう。名前がよみにくいのもちょっと困る。
     もう一人の警官ムツウラと、えばたんなど希望が見える。ツイッターの投稿に関する違和感に気づかない堀には同じおじさん世代としても歯がゆい。
     途中から山縣が実は嫌われ者であったことが発覚。こうなると誰の味方をしてよいかわからなくなる。嫌われている自覚がないことが自分にも当てはまるかもといらぬところまで怖くなる。こういうのいらないのではと思ったが、最後のところで必要だったのかと気づく。
     さくらの行動も不明。真犯人としては年齢も合わないし、10年かけたとは思えないような行動。何かが噛み合わないと思っていたらまさかの叙述トリックというのであろうか。これはいつものように受け入れがたいし、ちょっとずるい。最後はバタバタしていてこれも残念。真犯人がそこにいた理由もよくわからない。結局真犯人の動機もいくらなんでもとおもうし、3人殺すなんてもはや精神異常者。まともではない登場人物の行動をずっと読んでたのかと思うと、これが一番残念。やはりではあるが、望ましい着地にはならなかった。

  • 同僚の薦め。同著者の6人の~もそうであったが、テーマがある。
    他責的な人物ばかりで、読んでいてモヤモヤするが、言に出さないだけで自分にもこういった他責的なところはあるよな、、と思わされた。

    ある程度メタ的に読んでいたつもりだったが、犯人もトリックも全く見抜けなかったこともあり、個人的には6人の~より面白かった。

  • わー面白かった! よーできとる!!
    一瞬えっえっえっ? てなった笑
    犯人の動機がまだちょっと腑に落ちてないので他の人の感想も読もう……。
    叙述トリックと「自分は悪くない」の部分に相乗効果があったら文句なしだったな。
    個人的には、こういう叙述トリック系のものは単に読者を眩惑させるためのしかけに留まらず、一番のテーマになっている部分とリンクしていてほしいと思っている。

    改めてタイトルを振り返ると重たいね。
    自分も同じことをやってないかと省みてみたり。
    最後また主人公が調子に乗ったらどうしようかって思ったけどそうならなくてよかった。
    「自分は恨まれるはずがない!!」て胸を張って言い切れるような性分の人はたいてい恨まれてると思うなあ。

    「敷居が高い」は誤用のほうが耳慣れ過ぎててもう元の意味忘れてたわ。思い出させてくれてありがとう……(謎の感想)

  • 面白かった。設定もストーリーも練り込まれているし、文章も丁寧。特筆すべき欠点はないんだけど、なんだろう心に残らない。不思議。
    自分もいつこうなるかも・・という勢いで最後まで読ませるけど、今一つ没入できないのはなぜだろう。分析するに、登場人物(特に犯人)の人物像について、小さい違和感の積み重ね、消化不良があるせいかもなと思う。
    最後で、主人公が周りの賛辞ですぐ昔に戻ってしまいそうなるところは人間らしくて笑った。そこで思い止まる理由にコンテナハウスでの会話に繋げるのもよかった。でも読後の爽快感が今一つないのがなんとも不思議な本でした。

  • 出落ち感が強く、好みではなかったです。警察よりネットの方が事件のことを分かってるということはないので、この本きっかけに犯人探しとか個人情報晒すとかしないようにみんなが気をつけてくれると良いなと思いました。

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著者プロフィール

1989年生まれ、小説家。関東在住。第十三回講談社BOX新人賞Powersを『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。『教室が、ひとりになるまで』で推理作家協会賞の長編部門と本格ミステリ大賞の候補作に選出。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋覚悟のラウンドアバウト』『六人の嘘つきな大学生』など。

「2023年 『六人の嘘つきな大学生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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