絶対悲観主義 (講談社+α新書) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
3.83
  • (25)
  • (49)
  • (28)
  • (8)
  • (0)
本棚登録 : 346
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (194ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最初の方は絶対悲観主義についての内容で、参考になることもあったが、中盤あたりからは著者の身の回りの出来事や知人(といっても経営者など立派な方々ではある)の話など、自叙伝?的なものになり、正直あまりためになるという感じはなかった(著者はこういう反応自体も大好物のようではありますが)

  • やはり秀逸。何冊か著書を読んでいますが、その中でも代表作になり得る。無理に仕事を頑張ろう、無理に落ち着かなければなどと考えると無理が出る。頑張らないということではなく、思考を変えることによって心が落ち着き、結果自分の力が発揮できるのではないかと感じた。

  • テーマは「自分のありかた」。京極夏彦の「地獄の楽しみ方」にも通ずる。
    世の中で言われているそれらしいビジネスワードを、うがったもとい独自の視点で解釈する。

    そもそも「うまくやろう」とするのが間違い
    仕事は他人のためにすること。誰かに価値を提供することが目的。そしてその際の「誰か」は社内であってもコントロールできない。自分の仕事の価値。サービス本部は、誰に何を提供している?
    若さの最大の強みは「まだ何者でもない」こと。
    ブランドは結果であり、頑張ったご褒美。
    - 人気≠信用。
    - 毎日の商売の積み重ねで「信用」が形成され、気がつくとその総体がブランドになる。
    - ブランディング→ブランデッド 過去形。
    - SNSを駆使したブランディングに余念がないゴルゴ13に仕事を頼む気にはなりません。
    独裁者(社会主義)が率いる強権国家の最大のリスクは、自分の死もしくは引退を現実問題として意識した時に陥る錯乱にある。

  • 楠木建が提唱する「絶対悲観主義」とは、一般的な悲観主義とは異なります。

    通常の悲観主義は、特定の状況や出来事に対して否定的に考える傾向がありますが、絶対悲観主義はその名の通り、どんな状況においても「うまくいかないだろうな」と悲観的に捉える姿勢を指します。

    この絶対悲観主義の考え方には、一見すると否定的な側面が強調されがちですが、実はそこには意外なメリットが隠されています。

    例えば、失敗や挫折に対する心の準備ができ、その結果、意外な成功に対してより大きな喜びを感じることができるのです。

    楠木建氏の著書『絶対悲観主義』は、まさに現代社会における心のあり方を問うる重要な指針となります。

    その概念は、世の中の甘さや物事の順応性に対する否定を基盤とし、自らの視点を悲観的なものとして位置づけています。

    楠木建の絶対悲観主義について

    楠木建は、絶対悲観主義を取り入れることで、人々がより自由に、そしてより前向きに生きることができると主張しています。

    彼の理論では、絶対悲観主義はある種の心の安定や自由をもたらし、人々が仕事や人生に対してより気楽に向き合うことができると述べています。

    絶対悲観主義を2つの側面から考えてみます。

    ひとつが「事前の期待」「事後の結果」、もうひとつが「うまくいく」「うまくいかない」です。

    組み合わせると以下の4つのパターンに分類されます。

    (1)事前にうまくいくと思っていて、やってみたらうまくいった

    (2)事前にうまくいかないと思っていて、やってみたらうまくいった

    (3)事前にうまくいくと思っていて、やってみたらうまくいかなかった

    (4)事前にうまくいかないと思っていて、やってみたらやっぱりうまくいかなかった。

    (1)のパターンはもちろんいいのですが、予想通りで意外性がありません。

    理想は(2)で、悲観的に構えておくと、予想外にうまくいったときには(1)よりもずっと幸せな気持ちになれます。

    幸福の条件 ・幸福と没不幸 アメリカの心理学者ハーズバークの二要因理論によると、モチベーションの二要因とは、人間の幸福や満足を促進する「動機付け要因」と、人間の不幸や不満を少なくする「衛生要因」。

    この二要因が相互に独立関係になることがポイントです。

    つまり、「満足」の反対にあるのは、「不満足」ではない。

    それは「没満足」という満足がない状態だと考えます。

  • ふむ

  • ビジネス書だが読みやすい。なるほどと思ったが、後半の感銘を受けた言葉集の方がむしろ参考になった。

  • 本のタイトルが絶対悲観主義なので、本全体を通して絶対悲観主義の話なのかと思いきや、そうではなかった。最初、読んでいるうちに自分も物凄く悲観主義になりそうで、嫌だったけど、絶対悲観主義以外の著者のエピソードも書かれていて読み物として楽しめた。そういう考え方もあるのねとは思ったけど、私は絶対悲観主義を目指そうとは思わない。

  • 確かに何事も期待せず悲観的に捉えれば、うまくやろうとも思わないから、ハードルが下がって取り組みやすくなるなぁ。上手く楽に生きるための知恵だと思う。絶対悲観主義っていうタイトルが面白い!

  • 自分に期待しない、から気を楽に生きていけるってことでしょうかね。
    目からうろこみたいなのはないけど、こういうふうに生きれたらたしかに気が楽かもなーって感じです。失敗しても何しても今の時代、殺されるわけでも死ぬわけでもないし、という。
    ちょっと悩んじゃってる人にはお勧めかもしれない。

  • p.2023/9/9

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

経営学者。一橋ビジネススクール特任教授。専攻は競争戦略。主な著書に『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)、『絶対悲観主義』(講談社)などがある。

「2023年 『すらすら読める新訳 フランクリン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

楠木建の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×