ハヤブサ消防団 (集英社文芸単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 池井戸さんの最新刊。

    「消防団がテーマなんて、ずいぶん地味そうなミステリーだな」とも思ったが、発刊早々オーディブルでも聴けたので、有り難く拝聴した。

    都会からのどかな山村地域に移住してきたミステリ作家・三馬太郎が、消防団に入団し、小さな集落で相次ぐ放火事件の真相を追っていくー。

    …地味ですよね。
    それに、「半沢直樹」みたいな単純な勧善懲悪ものでなく、田舎ならではのなかなか深くて複雑に人間関係が絡むので、なかなか善人悪人の区別がつきません。

    したがって、盛り上がりもすっきり感もセーブされた感じです。

    ただし、最後まで予想外の展開のミステリー。しっかりと楽しめます。さすがの筆致力。

    ところで、消防団は市町村の非常備の消防機関であり、その構成員である消防団員は他の本業を持ちながら、権限と責任を有する非常勤特別職の地方公務員として、「自らの地域は自ら守る」という精神に基づき、消防防災活動を行っている。

    この小説を読んで、そんな消防団の活躍のさまを知れた。

    全国の消防団の皆様にこの場を借りて感謝いたします。
    いつも、ありがとうございます!

  • ドラマが始まり(観ていないけれど)
    キャストを当てはめながら
    ドラマを観ている感覚で楽しく読んだ。

    長閑な田舎の季節の移り変わりが
    短いけれど美しく描写されていて
    漂う空気を感じられた。
    それと対比するように物騒な出来事
    放火や殺人が描かれ
    その真相に少しずつ近づいていく
    主人公と他の登場人物も立体的に浮かんできた。

    都会より田舎の方が人間関係が煩わしく
    閉塞感や辛さを感じるような気がする。
    だからこそ宗教的なものが入り込みやすいのかも。

    後半、ふと横溝正史っぽい展開になり
    少しワクワクした。

    半沢直樹、銀行ものよりも好きな物語だった。

  • 他の好きな作品を基準にしているので、★4としましたが、とっても面白かったです。

    ほのぼのした田舎の風景、仲間と生活するなか、さまざまなイベントを通じ、展開していく。

    私はサスペンス、と最初思わずに、普通に消防団の話だと思い読んでいたので、途中からズズッと引き込まれました。

    ほのぼのイベントの中にもハラハラはありました。
    夏にはドラマ化ですよね、たのしみです。

    • 和風よちゆきさん
      こんにちは、ドラマ化本を読んだ後知ったので楽しみです。

      あと、恥ずかしながら
      あの陸王や半沢直樹書かれた作家さんとは知らずに読みました。
      ...
      こんにちは、ドラマ化本を読んだ後知ったので楽しみです。

      あと、恥ずかしながら
      あの陸王や半沢直樹書かれた作家さんとは知らずに読みました。
      面白いはず、ですよね。
      (はずかしいー。)
      2023/01/12
    • しずくさん
      返信コメントをありがとうございました。
      ハヤブサ消防団、返却日が昨日で読了できずにやむなく図書館へ返しました。再予約を入れましたが、228...
      返信コメントをありがとうございました。
      ハヤブサ消防団、返却日が昨日で読了できずにやむなく図書館へ返しました。再予約を入れましたが、228番目ということで何時になるやらデス。

      2023/01/13
    • 和風よちゆきさん
      続き、気になりますね!
      ドラマの開始までに読了されますように★
      続き、気になりますね!
      ドラマの開始までに読了されますように★
      2023/01/13
  • 田舎では 消防団には

    いつも 大変お世話になっております。

    だから 池井戸さんが 書いたものなので

    すごく 期待したのです。

    はっきりいって 残念です。

    会社 銀行を舞台としたものに比べ

    あまりにも 残念な内容です。

    新しいことに 挑戦することは

    素晴らしいことですが。

    やってしまったと思ったのが 感想です。

    ドラマ化も 予定しているようですが。

    皆さんは どうですか。

    続編があるなら 期待を裏切らないようにと

    思います。

  • 舞台は名古屋に近い、地方でのお話。
    2/3ぐらいまでは、田舎ならではの、人のつながり、誰々の息子、同級生、幼馴染。豊な自然の描写など楽しく読んでいたのですが。
    あれれ、それでいいの?
    教団に関係していてその態度?
    挙句の果てには本にしてくれ?
    あまりにも身勝手じゃありませんか?
    てな感じで読了です。

  • 池井戸さんらしい展開でした。

    マンガで言うと浦沢直樹かな

    なんだかんだでハッピーエンド

    星3つです!

  • 内容はドラマよりも濃く、面白いです。人間関係も微妙に違う。ハラハラする場面や緊張する場面などもあって読み応えあり。
    消防団という役割をきちんと知らなかったので、そういう事も覚えれた。

  • ほぼ一気読みだった。池井戸潤の作品は初めて。ドラマを見ずに先に小説を読んでみた。田舎暮らしの描写が私にとっては非日常的で物語の世界に浸ることができた。展開は読めそうで読めない。宗教団体に対するそれぞれの想いが交差して物語は進んでいく。小説の違いを楽しみながらドラマも観てみようと思う。

  • 岐阜でなじみのあるものがたくさん出てきて、親しみが持てた。
    宗教ね~

    相手の見えている部分はほんの少し。
    人には歴史・経験があって、目の前の人はそれを全部持った、その人。
    だからこそ、どんな人にも敬意を持って、誠実に接したいと改めて感じた。

  • 田舎暮らしといえば、大自然に囲まれてのんびりと…、のイメージで憧れるけど、舞台となる、“ハヤブサ地区”とんでもない事件の舞台となっていました。出てくる名物料理を食べてみたい。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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