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感想・レビュー・書評
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『エゴイスト』映画館にて鑑賞。
泣けて泣けてしょうがなかった。
浩輔と龍太は出会い、恋に落ち、ひたむきに愛し合う。
浩輔は龍太を懸命に守ろうとし、その気持ちに真っ直ぐに応えようとする龍太。
2人の強い愛情に激しく心揺さぶられる。
浩輔と龍太のように愛し合える人に出会える事は奇跡だと思う。
著者の高山真さんの実体験をもとに書かれた自伝的小説が映画化されているそうですが小説は未読で映画館へ。
著者の人生の中で濃厚で濃密で深く愛され愛し続けた大切な時間を、映画『エゴイスト』で見せてもらった気がします。
そして、鈴木亮平さん宮沢氷魚さんが演じる事で、浩輔と龍太の愛情がよりリアルに伝わり、お二人の演技があってこその『エゴイスト』だと思いました。
館内からはあちこちからすすり泣きや嗚咽が…。何と言っていいか…凄い作品でした。
余韻までもが美しく切ない。 -
作者 高山 真さんの体験であり実話。
映画も見ました。それはもう本のイメージを崩さずどちらも素晴らしかったです。
私自身LGBTQについてとても考えたり感じることが多く、こういった本や映画は沢山見ます。
興味本位と言ってしまえばとても軽いけど、ゲイという中でも色々な心の方がいます。そういった一人一人に向き合える人間でありたいとも思い勉強を兼ねて読みました。
何だかそう思ったのが自分の偽善だったのかと思うほど、高山さんはピュアで素敵な恋をしていましたね。
そして母への愛。真っ直ぐ過ぎるほど、愛に飢えて愛を求め愛を与えた方。
生きているうちにもっと知りたかったと思いました。
2人男性のピュアな愛、汚れなく真っ直ぐな思いと、家族愛を是非この作品で感じてください!!!素晴しい作品です。
映画も是非見て頂きたいです。
※本の概要※
「愛した彼は体を売って、生きていた」。
2023年初春、本作品の映画化が決定。出演は鈴木亮平、宮沢氷魚。文庫版には鈴木亮平の特別寄稿を収録。
「母が死んで、『死にたい』と思っていた僕の何かは死んだ」。14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺しながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた日々を送っていた。30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。彼らとの満たされた日々に、失われた実母への想いを重ねる浩輔。しかし、そこには残酷な運命が待っていた・・・。
龍太と母を救いたいという浩輔の思いは、彼らを傷つけ、追いつめていたのか? 僕たちは、出会わなければよかったのか? 愛とは、自らを救うためのエゴだったのか? 浩輔の心を後悔の津波が襲う。人は誰のために愛するのか。賛否両論渦巻く、愛のカタチ。 -
日曜日の夜なのに、子供のように泣いてしまった。
同性愛者である事を周りにとやかく言われる筋合いは無いと分かって生きられるようにはなったけど、自分の母親には「ごめんなさい」と思って生きている。あまりに思いが分かり過ぎて、いろんな所で泣いてしまった。
大切な人を人前で大切だと言える事、言わなくてもそうだと分かるように行動できる事、そして大切な人に何かあった時に取り乱して辛いんだと叫べる事。当たり前の事が出来ない関係はやっぱり辛いな。自分を失くしそうになる位のおかしな力で感情を消そうとしたりしてしまう。消えるはずなんてなくて、傷は深くなるだけなのに。どうしてそうしてしまうのか。
どこかにいつも「ごめんなさい」があるからなのかな。いつかちゃんと「ありがとう」に変えられるかな。
きっと私の母親も謝られるのは嫌だって言うだろうな。そう思えて救われた気がした。
日曜日の夜なのに目が腫れる位、子供みたいにヒックヒックと泣いてしまった。普段はあまり考えないようにしてる自分について、泣かせてくれたんだなと思うとやっぱり、今日も本を読んで良かった。高山真さん、ありがとう。 -
男性同士の恋愛の話かと思って読んだら二組の母と息子の絆の物語でした。
私は男性作家がやたらと女性(とりわけ命を紡ぎ出す存在としての母)を美化して描く小説が反吐が出るほど嫌いなのですが、これは母という存在の偉大さに自然と泣けました。 -
息を飲む傑作でした。
感想を書きたいけど言葉がうまく出てこない。
書けるかな。書いてみます。
この作品に「エゴイスト」というタイトルを付けたところに僕は震えているのかもしれません。
読み終えた方はきっと思うと思う。
これはエゴイストの物語なのか?
この主人公の気持ちを、行動を、エゴイストだと思わせてしまう背景はなんなのか?
助けてあげたかった人がいた。
その人を助けられなかった。
その心の空白は何をしても埋まらなかった。
そこに、かつての自分と同じような「痛み」を抱えている他者が現れた。
その他者を救いたいと思った。
自分のために。
主人公の浩輔は、そんな自分がエゴイストであることを常に自認している。
その上で自分の欲望を押し通さずにはいられない。
その他者を助けたいという欲望だ。
そして「ごめんなさい」を繰り返す。
自分の為にあなたを利用してしまって「ごめんなさい」。
助けられている龍太や龍太の母は、浩輔の援助を最初は素直に受け取れない。
「申し訳ない」からだ。
でも「申し訳ない」と言われても浩輔は食い下がらない。
助けさせて欲しいのは自分なのだから、と。
龍太や龍太の母は本当は浩輔の助けに甘えたいのだと思うけどやっぱり「申し訳ない」が出てきてしまう。
「申し訳ない」は「ごめんなさい」に似てる。
浩輔は龍太や龍太の母が「申し訳ない」としつこく言うと本気で怒る。
逆に、浩輔が自分勝手で「ごめんなさい」と思うと龍太や龍太の母が怒る。
この本気で怒る、ぶつかり合う、というやりとりが少しづつ、浩輔の、龍太の、龍太の母の、空白を埋めていく。
これは「ごめんなさい」という感情を超えていく物語だったと思う。
浩輔には「助けたい」というエゴイズムがあって「ごめんなさい」。
龍太と龍太の母は「助かりたい」というエゴイズムがあって「ごめんなさい」。
お互いのエゴイズムを尊重することでお互いが救われていているのに「ごめんなさい」。
それを、「ありがとう」に変えていく物語だったと思う。
「ごめんなさい」を「ありがとう」に変えていく物語を、ここまで洗練させて描き出した情熱と執念と才能に唖然としました。
セクシャリティの話も重要なファクターとして描かれている作品だとは思いますが、それ以上に、エゴイズムが愛に昇華していく過程を丁寧に切り取った美しい作品だったなと思いました。 -
映画が良かったからずっと気になってた原作。号泣しながら読んだ。
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丁寧で心に沈んでく文章がたくさんあった
気持ちを表してる文章じゃないのに気持ちばっか届く、なんて美しい文章やと思った
"あなたを探す旅を通して私は、すでにあなたを他人とは思えないほど敬愛している"
この言葉に惹かれて買った本
やっぱり文章が美しいな -
エッセイでは、師匠と呼びたくなる高山真だったけど、このお話の中では、迷い、悩み、苦しむ姿があって、新鮮だった。涙のシーンが多くて、読みながら一緒に泣いてしまうけど、命の話だからそこはそうなってしまうよなという感じではある。こんなことありきの、あの神エッセイができたのかな〜って感じ。今頃みんなで、たくさんしあわせに暮らしてるといい。きっとそうだろう!
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鈴木亮平のあとがきもよかった。
「自らのセクシャリティを理由に命を絶つ選択を考えてしまうような少年少女が、この国から、この世界から一人もいなくなることを私は願います。そのためには私を含めた社会全体の意識の変革、教育や制度の改革が必要だと感じています。」
帰宅して鏡を見らた目がぱんぱんでした。
もし映画館に行かれる時はハンカチをお忘れなくです♪
帰宅して鏡を見らた目がぱんぱんでした。
もし映画館に行かれる時はハンカチをお忘れなくです♪
おおーこれは同性愛ですね。
自分の中で共感できるかどうかわからないけど、徐々にこういうお話しは増えてき...
おおーこれは同性愛ですね。
自分の中で共感できるかどうかわからないけど、徐々にこういうお話しは増えてきましたね。
お久しぶりです♪
はい、こちら同性愛のお話です。
一言では語り尽くせない純愛ものでしたよん(^^)
お久しぶりです♪
はい、こちら同性愛のお話です。
一言では語り尽くせない純愛ものでしたよん(^^)