風待ちの四傑 くらまし屋稼業 (時代小説文庫) [Kindle]

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  • 戦いのシーンは圧巻。命を狙われる女を「くらます」平九郎の前に、最強の殺し屋たちが、次々と立ちはだかる。

    「くらまし屋」シリーズの八作目。

    今回、「くらます」のは、越後屋の大番頭に
    命を狙われる女、比奈。

    甲州のいつもの村まで、平九郎が比奈の逃亡を助ける。

    今作は、普段にもまして、相手にする殺し屋たちの数がハンパなく、
    さらに、最強、最凶の相手が多すぎる。

    そんな中、平九郎たちの追手となる玄九が、
    プロとしての矜持から、平九郎からの依頼を受ける場面が、嬉しい。

    玄九だけでなく、刃を交えた殺し屋の中には、
    平九郎に倒された後、技を伝えることなどがあり、
    これが、ホンモノのプロで、亡くすには惜しい者がいる。

    ただの殺し合いに終わらない、
    裏稼業に生きる者らの、異質な交流が、
    この物語の醍醐味にもなっている。

    また、特に、今回は、榊惣一郎のキャラが面白い。
    平九郎にとっては敵となる人物だが、憎み切れない。
    平九郎に斬られたいという想い…、別の人生を歩むことは無理なのか。
    強い者と対峙したいという願い。ここにも、プロがいる。

    ただ、七瀬と赤也の活躍、もう少し見たかったのだが。

    「夢の国」に、平九郎の妻、初音がいるのだが、
    再会するシーンが待ち遠しいのだが、
    まだ、まだ、先か。

  • やがてはロシアと戦うことになるんか?収拾はつくんでしょうか?

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著者プロフィール

1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビュー。’18年『童の神』が第160回直木賞候補に。’20年『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞。同年『じんかん』が第163回直木賞候補に。’21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第六回吉川英治文庫賞を受賞。22年『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞。他の著書に、「イクサガミ」シリーズ、「くらまし屋稼業」シリーズ、『ひゃっか! 全国高校生花いけバトル』『てらこや青義堂 師匠、走る』『幸村を討て』『蹴れ、彦五郎』『湖上の空』『茜唄』(上・下)などがある。

「2023年 『イクサガミ 地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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