新編 人生はあはれなり… 紫式部日記 小迎裕美子の枕草子・紫式部日記シリーズ [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ようやく今年の1冊目。
    元旦から能登半島地震で落ち着かない日々を過ごし(ウチは激しく揺れたけど、被害はわずか)読書はまともな生活じゃないとできないとわかった。

    新しい大河ドラマが始まって予想以上に面白くて、何か本を!と探してみました。

    これは人気イラストレーターの小迎裕美子さんが『紫式部日記』をコミカライズした作品。シリーズとしては2巻目で、前作は『清少納言』のコミカライズ本。
    この作品では紫式部のことはシキブ、清少納言のことはナゴンと呼ぶ。
    明るくキャピキャピした印象のナゴンに比べて、ネガティヴワード満載でいじいじした不器用なシキブ。
    彼女たちのバックボーンやら宮中での生活などを楽しいイラストで読み解き、紫式部に親近感を抱いたりします。
    『源氏物語』も中途半端に途中までで挫折してるけど、この本で大河『光る君へ』もちょっと楽しくなりそうです♫

  • だいぶデフォルメしているけど、内容はわかりやすく初心者が読むにはいいかもしれない。
    私は清少納言派だけど、この漫画の紫式部はちょっと可愛いくて好感持てる。歴史ものは書き手の意識が現れるものだな。

    せっかくなので今年中に原作は無理としても、解説付きの本を読んでみようと思う。あと枕草子と出来れば源氏物語も。

  • 発熱、咳込み、喉の痛みと三拍子揃っての寝正月。ぼ~っとした心身を慰めてくれたのは漫画でした。

    今年の大河ドラマの主人公は紫式部。平安中期、今から千年以上前に書かれた『源氏物語』の作者です。世界最古の長編物語として海外でも評価されているが、付き合ってみると不明なことも多く、謎解きの楽しみもあるのです。

    『源氏物語』の原本は残されていないが、写本はベストセラー、絵巻物は流行して、現存する『紫式部日記』によって物語の作者が証明されたとか。

    吉高由里子にも藤原道長役の柄本佑にも不満は無いのだけれど、NHKのPVでは二人の関係に恋愛モードが漂います。う~ん、いかようにも解釈できるのに、その方向に持っていくか???

    ありきたりでつまんないと思う人には、ピッタリの漫画です。著者によると、紫式部は「つらい。苦しい。将来が不安。本当に嫌。あぁ無常」というネガティブワード満載の平安系絶望女子だというのです。だからこそ『源氏物語』という傑作が生まれたのだと。説得力ありです。平安王朝の優雅さは遠い世界でもなく、令和にも通じる世界でした。

    紫式部や源氏物語入門書としてもおススメです。(by Satsuki)

  • 清少納言のキッパリとした物言いや、物事を見る目線の鋭さを好もしく思っていた。けれど、本書の紫式部を見ると、彼女の方が共感できる点がいくつもあって驚いた。立ち位置が変わるだけで見方ってこうも変わるんだ。そりゃあ定子サロンにいたら定子さまLOVE!になるだろうし、微妙なお立場と思っていた彰子さまだって彰子サロンにしてみればお支えしなくては!となるだろう。紫式部の偉業も彼女のボヤキも楽しめる本。お勧め!

  • 読むと、『紫式部日記』を押さえた気になれる。

    紫式部は、実像に近いのは、どっちかというとこっちでしょ、大石静版ではなく。
    あと、藤原道長も、こっちでしょ。彰子を一条天皇に嫁がせ、紫式部や和泉式部に物になりそうだからとちょっかいを出してきたというスケベおやじぶりとか。

    「光る君へ」の紫式部は、自分の嫌なところ(空気読めないとか、いい子ちゃんぶるとか)が似ていて同感できなかったのだけど、こちらの紫式部のドが付くネガティブぶりに共感できた。

    源氏物語についても触れられていて「あさきゆめみし」が原作とは違うポイントも書かれている。

  • 紫式部の『紫式部日記』を現代語とマンガでわかりやすく解説した本。

    本書を読むと、時代は変わっても人間関係の悩みはそんなに変わらいことがよくわかります。

    『新編 本日もいとをかし!! 枕草子』とあわせて読むことをオススメします。

  • 面白かった。
    紫式部という人そのものを知る事が出来た。
    マンガも、可愛いいタッチで好き。
    今度こそ、大河ドラマを見ようと思う。
    ‘23.07.01読了

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著者プロフィール

愛知県名古屋市生まれ。広告デザイン事務所勤務を経てフリーイラストレーターに。雑誌を中心に、テレビ、広告、WEBなどで活躍中。著書に『新編 本日もいとをかし!! 枕草子』(KADOKAWA)、『脱力道場』(小学館)、『だいこくばしズム』(朝日新聞出版)など。

「2023年 『新編 人生はあはれなり… 紫式部日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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