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本 ・電子書籍 (193ページ)
感想・レビュー・書評
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成瀬あかり、気持ちいいほどに
変わった子。ここまで突き抜けていること
感動してしまう。
実は私の娘も成瀬あかりほどではないにしろ
ちょっと変わった子。
小学生で同じクラスだったら
多分友達にはならないだろうなと思う。
でも、成瀬さんの高校生に至るまでをみたら
娘にもわが道を行ってほしくなった!
興味が赴くままに突き進む清々しさ。読んでて楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『成瀬は信じた道を行く』に、まとめ感想を残しました。
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連作短編でとても読みやすかった。
これは面白い。青春小説ってそんなに読んできていなかったけれど、こんな痛快な主人公にグイグイ引っ張っていかれるのであればおばちゃんどんどんついていっちゃう。
初めはまだ子どもだったのに、それでも学ぶことが多くて。潔さ、夢を口にして突き進むあたり、本当に純粋だなぁって眩しくてたまんないんだけど、本人はすましてると言うか、クールというか。
内にあるものはあんなに熱いのに!
一度視点が逸れた話がさみしくなってしまったくらい。でもそれも伏線なんだもの。最後胸が熱くなっちゃった。
読後感もとても良い!
これはシリーズ続編も読まなきゃ。 -
言わずと知れた2024年第21回本屋大賞。
ポイント50%が付いたタイミングですかさず購入。
もう出オチに近い強烈なキャラの成瀬あかりと、密かなツッコミ役の島崎みゆきのコンビを生み出したところでもうこの作品はどう考えても傑作決定の感がある。
地元の西武百貨店閉店カウントダウンでローカル番組に毎日ライオンズのユニフォーム来て黙って立って映ってるという異質の雰囲気。コレが強烈。
第二章はお笑いがテーマなのだけれど、日常に意図せずそこはかとない笑わせる雰囲気を文章内で醸し出しているのが既にすごい。
本人は大真面目で全く面白くないのになんだか笑えてしまうのは愛らしい。
その無敵にも見えた成瀬が、東京に引っ越してしまうことが決まった幼馴染の島崎みゆきと遠く離れてしまう事に戸惑い、動揺していつものペースを崩してしまう描写にほっこりした。強く揺るぎない信念で生きているように見えた成瀬も、十代の多感な女の子だったんだなあ、と。
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本屋大賞受賞作品。世間の評価も高いのだが、率直に言って、そこまでなのかな?と思いながら読んでいた。確かに主人公の個性がここまで表現されている作品は、もしかしたらないのかもしれないしと読み進めるうちに、徐々にこの成瀬の一挙一動が気になって仕方がなくなった。
そうこうしているうちに、このように、ここに感想など書いている私がいる。
不思議な魅力を持つ、今までにないタイプの小説でした。 -
2024年本屋大賞受賞作!
2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。2023年、最注目の新人が贈る傑作青春小説!
滋賀県民しかも舞台大津、膳所の近隣に住む私にとってはかなり楽しく読めました。この面白さが他府県や湖北に住む方々に100%で伝わっているかは些か疑問・・・
地方あるあるでクスっと笑える内容や西部大津店が無くなって行く事のノスタルジックが多くの方に伝わると良いなと思いました。
破天荒成瀬あかりの4年間を主に描いた本作と思いきや、意外と主役はもう一人!自称凡人の同級生島崎みゆきが兎に角いい味出してて島崎さんが登場しない章は島崎さん今頃どうしてるのか?と彼女の事を考えてしまう始末。
成瀬の破天荒のその根底にあるのは「200歳まで生きる」だと思う、その為に勉学に励み、規則正しい生活を行い、健康に気を使っている。彼女のセリフで「人は200歳まで生きれると思っていないから生きられない」が印象的、シャボン玉も、中継に出続ける事も、カルタも、頭髪実験も滋賀にショッピングモールを建設する事も、M1優勝する事も出来ないと思えばできない、出来ると思えば出来るかもしれない・・だから信じてやって見ればいい!そんな事を彼女は私達に教えてくれます。私は彼女が西川貴教並みに天下を取ってくれると信じています。私も200歳まで生きれるかどうかわかりませんが、それまでに次作も是非読みたいと思います。西部大津店さん、近隣の大津パルコばっかり通っててごめんなさい・・・・ -
捻くれた人間なので、今話題の新刊ベストセラーは普段は「なんぼのもんじゃい」とハスに構えて少し経ってからしか読まないのだけれど、この作品は違った。信頼のおける筋からのいくつかの好意的な評価があったことがまずあり、そしてオーディブルで読めるようになっていたことが後押しした。事実、『変な家』シリーズとこの『成瀬』シリーズを聴くためにオーディブルに入ったようなものだ。その意味で十分元は取れた。
軽妙洒脱な文体、漫画のようなコミカルな展開、主人公成瀬の愛すべきキャラクター(とてつもなく愛すべきキャラだ)、ハズさない感動的なオチの付け方。なるほどどれをとってもエンターテイメントとして完成されていて各賞総なめのベストセラーも頷ける。
でも僕が一番この本を気に入ったポイントはちょっとずれていて、それは何よりも作者の郷土愛だ。
滋賀県の、大津市の、さらに細かく膳所(ぜぜ)という地のローカルネタをこれでもかと入れてくる。僕のように滋賀県に何の所縁も無い人間は完全に置いてけぼりだ。だけどその地元を推してやまない姿勢には嫌味が無い。ともすればただの身内ウケするネタでしかないのに、それは部外者である僕を白けさせない。何ならまるで僕も同じ地元民であったかのように、だんだんと暖かい気持ちでローカルネタを楽しめるようになってくる。
これは勿論作者の筆の巧さの成せる業なのだろうけど、僕はその郷土愛が眩しかったからのように思う。我が町のことでなくても、その「おらが町」を愛する姿勢には応援や共感しか生じないのだ。
『となりのトトロ』が自分の地元とは似ても似つかなくてもある種の郷愁を誘うのと似ているかもしれない。
最後に、この作品は基本的に青春小説だと思うけど、一番刺さったのは第3章「階段は走らない」だ。成瀬とは直接関係のないサイドストーリー。西武大津店の閉店をきっかけに集うかつての同級生。それをきっかけに持ち上がる同窓会プロジェクト。中年の淡くも煌めく青春の影。おじさんである自分にはすごく刺さるものがあった。 -
ほっこりした気分になれる作品。
自分の軸をしっかり持って色々なことにチャレンジする成瀬の姿に勇気を貰えるし、島崎の成瀬に対する友情や信頼を感じんシーンに心が温かくなる。
ちょっと落ち込んだ時とかに読むと元気出る作品だなーと思いました!
宮島未奈の作品





