成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 454
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感想・レビュー・書評

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  • 成瀬あかり、気持ちいいほどに
    変わった子。ここまで突き抜けていること
    感動してしまう。

    実は私の娘も成瀬あかりほどではないにしろ
    ちょっと変わった子。
    小学生で同じクラスだったら
    多分友達にはならないだろうなと思う。
    でも、成瀬さんの高校生に至るまでをみたら
    娘にもわが道を行ってほしくなった!

    興味が赴くままに突き進む清々しさ。読んでて楽しかった。

  • 膳所には何かある。私は藤本義一の『鬼の詩』で、主人公の妻が「ゼゼ、たのしおました……」と言い残して死ぬシーンを読んで以来そう思っていた。膳所で生まれた強烈キャラ、成瀬あかりを知り、その思いはますます強くなった。いつか膳所に行ってみたい。

  • 連作短編でとても読みやすかった。
    これは面白い。青春小説ってそんなに読んできていなかったけれど、こんな痛快な主人公にグイグイ引っ張っていかれるのであればおばちゃんどんどんついていっちゃう。
    初めはまだ子どもだったのに、それでも学ぶことが多くて。潔さ、夢を口にして突き進むあたり、本当に純粋だなぁって眩しくてたまんないんだけど、本人はすましてると言うか、クールというか。
    うちにあるものはあんなに熱いのに!
    一度視点が逸れた話がさみしくなってしまったくらい。でもそれも伏線なんだもの。最後胸が熱くなっちゃった。
    読後感もとても良い!
    これはシリーズ続編も読まなきゃ。

  • ほっこりした気分になれる作品。
    自分の軸をしっかり持って色々なことにチャレンジする成瀬の姿に勇気を貰えるし、島崎の成瀬に対する友情や信頼を感じんシーンに心が温かくなる。
    ちょっと落ち込んだ時とかに読むと元気出る作品だなーと思いました!

  • 『成瀬は信じた道を行く』に、まとめ感想を残しました。

  • 天下は取れないが、、

    評価3.9

    audible 5時間4分
    kindle  193ページ

     当然ながら話題作。大津市というローカル感満載の地方都市で、話は始まる。人目を気にせずなんでも公言のもとにチャレンジする女子中学生成瀬からあっという間に目が離せなくなる。

     最初の話は閉店間際の西武大津店にこの夏を捧げるというもの。すでになにが目的だがよく分からないし、付き添いのお友達の島崎が山川のユニホームを与えられている時点で十分に面白い。何の話を読まされているのかよく分からないまま最終日を迎え、何だかよくわからないけどちょっとした感動と達成感を味わうことが出来る。

     ミルクボーイに触発された成瀬がM1を目指す。相方に大抜擢を受けた島崎のR1にしてくれとの思いもよく分かる。結局当然のように一回戦敗退となり、これも何を言いたいのかよく分からない。ただ、もう中の段ボールでしかなかった島崎が少し前向きになっているのはこっちも嬉しい。膳所からのネーミングは秀逸と思う。

     何故か周辺の中年同級生の話が挟まれる。西武大津店閉店間際の話でありライオンズ女子の投稿者でもあり何らかの関与はあるのだろうが、よくわからない。肝心の成瀬も登場しないまま、たくろうには会えたのだがこれは何だ、中休みか。

     高校に進学した成瀬。進学校で有名な膳所高校らしい。作中の登場人物同様坊主頭に突っ込みたいところだが、相方の島崎は別の高校らしくとても淋しい。気弱な女の子がこの章の語り手で、いろいろな高校生らしい悩みが出てくるがこういうのは特に求めてはいない。成瀬は相変わらずで、東大を目指しているようでもあるがやや小説としては中弛み感が漂う。

     大津がカルタの聖地であることは知らなかった。競技カルタ部として大会に出場した成瀬はなぜだか広島県の代表を観光案内している。相変わらずのキャラと行動力であるが恋愛には興味はないようである。お世辞にも空気が読めるとも言い難く、段々と成瀬の行くすえがが心配になって来る。

     最終章。初めて成瀬が語り手に。いつの間にか高校3年生になっている。膳所からでの活動も継続していたようであり、本作中にも出てきた中年同級生達と地域のお祭りで協力している。そんな中、島崎が東京に引っ越すことが明らかとなる。志望校を京大にした成瀬は島崎との別れにショックを受ける。そんな普通の感覚があったのかとちょっとびっくりなのとなぜか残念なのと。最後は膳所からでの活動は今後も継続するということで終幕。
     
     振り返ってみると話はあちこちに飛ぶし、まとまりがあるとは到底言えない。この時点で本屋大賞としての期待度には個人的には届いていない。さらに言えば、成瀬のどこか空気のよめない唯我独尊的なところが面白かったのに、最後はなんか普通の人になっているのも残念。まあ、さすがに島崎との別れにあっさりとされても困るのではあるが、話の終着点のために、ある程度成瀬に通常人としての感覚を求めざるを得ないことが構成上ちょっと残念。最後まで貫くところもみたかった。
     そうは言っても、続編は素直に楽しみ。成瀬の成長以上に島崎にも幸あれと思う。そして、不思議なことに滋賀県、大津市に行ってみたくなった。聖地巡礼など気にしたこともなかったが、いつか旅の目的地としよう。

  • 成瀬あかりのキャラを楽しむ物語。

    読んでる間、イライラしたり、腹が立ったりすることもなく、成瀬のキャラを味わうことに没頭できる。
    途中で成瀬にほとんど関係ない話に変わったかと思ったら、成瀬に繋がってたよ。
    成瀬の世界進出を期待する。
    200歳まで生きろ。

    中学生や高校生にもおすすめ。

  • 『成瀬は天下を取りにいく』―全力青春、一風変わった挑戦の記録

    『成瀬は天下を取りにいく』は、宮島未奈氏による、一風変わった青春小説の圧巻のデビュー作です。この物語は、中2の夏休みに、閉店を控える西武大津店に毎日通い、テレビ中継に映ろうとする幼馴染の成瀬の奇想天外な挑戦を描いています。さらにM-1への挑戦や坊主頭にするなど、成瀬のやりたいことはコロコロ変わるものの、その行動には強い芯が通っています。

    成瀬と島崎の掛け合いは、読んでいるこちらまで笑顔にさせてくれるほどに魅力的です。成瀬の周りには、彼女の変わった挑戦に巻き込まれながらも、良い意味で影響を受ける同級生たちが集まります。この作品は、ただ笑えるだけでなく、読み終えた後には清々しい気持ちにさせてくれる、希有な青春物語です。

    宮島未奈の筆致は、青春の甘酸っぱさや友情の深さを巧みに表現しており、中学生時代に戻ったかのような感覚に浸らせてくれます。成瀬が突き進む我が道は、周囲を惹きつける魅力に満ちており、物語を通じて読者にも強いインパクトを与えます。

    静岡書店大賞小説部門、坪田譲治文学賞受賞、そして本屋大賞にノミネートされるなど、評価も高いこの作品は、続編も含めてぜひ手に取ってほしい一冊です。『成瀬は天下を取りにいく』は、青春を全力で駆け抜けるすべての人へ贈る、心震える物語です。

  • 捻くれた人間なので、今話題の新刊ベストセラーは普段は「なんぼのもんじゃい」とハスに構えて少し経ってからしか読まないのだけれど、この作品は違った。信頼のおける筋からのいくつかの好意的な評価があったことがまずあり、そしてオーディブルで読めるようになっていたことが後押しした。事実、『変な家』シリーズとこの『成瀬』シリーズを聴くためにオーディブルに入ったようなものだ。その意味で十分元は取れた。

    軽妙洒脱な文体、漫画のようなコミカルな展開、主人公成瀬の愛すべきキャラクター(とてつもなく愛すべきキャラだ)、ハズさない感動的なオチの付け方。なるほどどれをとってもエンターテイメントとして完成されていて各賞総なめのベストセラーも頷ける。

    でも僕が一番この本を気に入ったポイントはちょっとずれていて、それは何よりも作者の郷土愛だ。
    滋賀県の、大津市の、さらに細かく膳所(ぜぜ)という地のローカルネタをこれでもかと入れてくる。僕のように滋賀県に何の所縁も無い人間は完全に置いてけぼりだ。だけどその地元を推してやまない姿勢には嫌味が無い。ともすればただの身内ウケするネタでしかないのに、それは部外者である僕を白けさせない。何ならまるで僕も同じ地元民であったかのように、だんだんと暖かい気持ちでローカルネタを楽しめるようになってくる。
    これは勿論作者の筆の巧さの成せる業なのだろうけど、僕はその郷土愛が眩しかったからのように思う。我が町のことでなくても、その「おらが町」を愛する姿勢には応援や共感しか生じないのだ。
    『となりのトトロ』が自分の地元とは似ても似つかなくてもある種の郷愁を誘うのと似ているかもしれない。

    最後に、この作品は基本的に青春小説だと思うけど、一番刺さったのは第3章「階段は走らない」だ。成瀬とは直接関係のないサイドストーリー。西武大津店の閉店をきっかけに集うかつての同級生。それをきっかけに持ち上がる同窓会プロジェクト。中年の淡くも煌めく青春の影。おじさんである自分にはすごく刺さるものがあった。

  • どこか変わったところのある成瀬とそれに合わせてきた島崎。お互いの信頼関係が垣間見れて良かった。青春だなー。

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