- Amazon.co.jp ・電子書籍 (311ページ)
感想・レビュー・書評
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まさかの「宇宙」で起こるクローズドサークル。発想が面白いし、登場人物に面白いキャラクターの人もいる。
でもなぜだろう?宇宙で殺人事件が起きているという緊迫感があまり感じられず、没入感を感じることができなかった。
登場人物に個性はあるのに人物像が頭に浮かんでこない。
読んでいて自然と頭の中で映像が浮かんでくるような本が好きなので、面白かったけど自分が好きな感じではなかった。 -
面白かった。
リアルSFを求める人には、甘さが気になるかもしれないが、ライトミステリーとしては読み応え、と言うよりは口当たりよく、さっぱりとしていて重たい作品の合間や、読後にちょうどよいフローズンストロベリーのチョコレートがけ的な作品。
そんな作品にリアリティーというか、調理のテクニックを求めるのは、入った店を間違う方が悪い気がする。
全体的に低評価が多いので、少し甘めに星くずを集めて採点した。
たぶん↑これくらいの感じだと思います。 -
近い将来、人類が自由に宇宙を旅することができるようになるのだろうか。
もしそうなったとしたら、この小説に書かれていたようなことも現実に起こるのかもしれない。
人間が複数集まれば、そこには必ず何らかの諍いが起こる。
そうなったら、地上で起きているような事件もが今度は宇宙で起こる、そんな未来もきっとあるのだろう。 -
宇宙ホテルが舞台の殺人事件いう設定に惹かれ読んでみました。
始めの方は事件が発生したりしてワクワクして読み進められましたが、だんだん失速してくる印象です。
会話が長いし、事件も地味、スタッフがいなくなるシーンもそうはならんやろと感じました。
物語の進行上登場人物を絞りたいのはわかりますが、作り込みが甘いというか無理やり感が否めませんでした。
いろんな電子機器が壊れるシーンも原因が素人の自分でも思いついたくらいなので、最後の方まで思いつかなかったというのも違和感でした。
せっかくスケールが大きくもっといろんな事ができたと思うけど期待外れでした。。
最後まで読めたのでつまらなくはないですがまぁ普通くらいの印象です。 -
基本的にSFは現実にはないことを描かないといけないため、著者、読者共にかなりの想像力を必要とするジャンルだと思っているのだが、この小説はミステリーが主軸ということで、そこに躓くことなく結構さっくりと読むことができた。
最初の無重力空間での首つり死体が発見される、というところから物語が進んでいくのだが、宇宙空間という特殊な状況をうまく物語に取り込んでいると思う。
私には科学的な知識はほとんど無いので、「そういうものなんだ」として捉えて読み進んでいったが、書籍にするに際して、実際には様々な考察や下調べがされているのだろうと感じる。
近年は情報技術の発達で「嵐の孤島もの」を設定するために、かなりのパワープレイを要する小説が増えていると感じるが、この物語では宇宙空間というありそうでなかった非日常性をうまく利用し、そこへ無理なく誘導していると思う。
そのため物語に入り込みやすい。
ロジックもよく組み立てられていると思うのだが、特に主人公の心理描写や情景描写が伝わりやすいと感じた。
様々なアクシデントを乗り越える主人公の、簡単でありながら明瞭に表現された文章に一気読みさせられてしまった。
まぁ、宇宙空間が近い未来に普通の日常として捉えられる時代が来るのだろうが。 -
なかなか壮大なミステリであり、終盤だったなあ。