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感想・レビュー・書評
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自分は大切なひとの魂の番になれているのだろうかと考えて、きっとまだなれていないと思ってしまいました。大切なひとと心が通う会話をしてみたいと感じました。
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久しぶりに、小説を読んでいて
泣きそうになった。
52ヘルツのクジラという作品名
がぴったりなストーリー。
町田その子は、お初の作家だっ
たが、読みやすく、会話のテンポ
も良かった。
海沿いの田舎の風景が目に浮かぶ
ような描写。
自分と同じような境遇に陥ってい
る中学生をなんとかして、救うべ
く行動を取る中、かつての主人公
の過去が少しずつ浮かびあがる。
切な過ぎる。
この作品は、杉咲花が主人公とし
て映画化されるようだ。
泣かされる映画になると思う。 -
本屋大賞で話題になっているので読んでみた。
題名を見て、すでに読んだような気がしたが、本棚を確認すると未読だった。
TV等で
映画化の宣伝とか、本屋で見て知っていたのかもしれない、勘違い。
読み始めて、なんなんだ酷い目に合う人ばかりで、果たして救いはあるのか?
そんな感じだった、
でもよく考えると、現実に自分の子供を殺してしまう、最悪の親がいることも事実ではあるし、あまりにも非人道的なことがあるのも現実の一部かもしれないと思った。
救われる人、救う者、生きていることで人生は変わっていくこと。
それさえ信じていれば何か起こるのかなと思った。
読み終えた感想は、良かったです。
やっぱり、プロの作家が選ぶ小説の賞も貴重なんだが「本屋大賞」の様な読み手側が選ぶ賞は面白いな! -
現代の社会で起きている様々な問題が、登場人物一人一人の背景を大切にしながら絡み合い物語として表現される事で、改めて身の回りで数多く起こっているのかもしれない、個々の生きづらさのようなものを考えていかなければならないと感じさせられました。
ただ、そのような中において、生きづらさを訴えるために発している声にならない音を、もし、しっかりとキャッチ出来るような人々が存在する社会になれば少しでも希望が見出せることにつながるのだと思いました。
自分自身もアンテナを高くしながら声にならないような救いを求める声をキャッチ出来るような人でありたいと感じました。-
りょーまさん、私も同じくそうゆう人間でありたいと思いました!また映画も一昨年見に行きましたが死ぬほど泣きました笑りょーまさん、私も同じくそうゆう人間でありたいと思いました!また映画も一昨年見に行きましたが死ぬほど泣きました笑2024/03/13
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この本の状況に登場してくるように、世の中には親の離婚 や親からの暴力、暴言により、子供が深く傷ついてしまうこともたくさんあるんだろうなと思う。そういった同じような状況を抱えた2人の心の交流を心温まる物語として描いている。主人公の場合、真の理解者が友達にいると言うところは救われた部分だと思う。自分には「魂のつがい」見つかるのかなあ?と読み終わった後、思った。
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ストーリー展開に現実感がない。そんなに簡単に世の中暴力沙汰になるのか、かとおもえば赤の他人に親切になりすぎる主人公と、主人公の友人。殺伐とした現実ではあり得ないと思いつつ、人と人は支えあい、もらう側から与える側にならなければいけないという一貫した主張をよく描いている。
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ある出来事を背負いきれずに全てを捨てて逃げ出したキナコは、そこで言葉をしゃべれない子どもと出会う。
本を読む前にはあまりレビューやあらすじなどをチェックしないので、この本も内容を知らないで読み始めました。が、早々に「ああ、これは重いやつだ」と分かってしまったのですが、物語に引っ張られるように最後まで読めてしまいました。
本当かどうか、ちょっと調べてみたいと思うのですが、52ヘルツのクジラというのは、他のクジラの鳴き交わし(会話)の周波数とは異なる、52ヘルツで鳴くクジラとのことで、周波数帯が異なるが故に仲間とコミュニケーションが取れない個体なのだそう。これはこれで興味深いですが、生物学的に見ればコミュニケーションが音波(鳴き声)だけとは限らないので、そこまで孤独なわけではないと思うのですが、まあそこは置いといて。
この本では登場する主要人物が何かしらの傷を持っていて、その叫びがどこにも届かない故にとても苦しい状況に陥ってしまう、という、人として特殊でありながら普遍的でもある「孤独」をテーマにしているのが面白いと感じました。差別や格差、虐待、ジェンダー、人が抱える事情は様々で、小さなことでも大きなことでも、大抵は誰にでも他人には聞こえない叫びを上げたことがあるはずです。そんなことが心に引っ掛かりながら、ああ、この本に出てくる彼女も、彼も、きっと52ヘルツのくじらなのだなあ、と思いながら読みました。
テーマは重いですが結論は希望に満ちていて、小説としての体裁もあるので「いやいやそれは」という展開もありますが、とても読みやすく、読後感も良かったので重いだけのお話になっていないところが素敵でした。町田さんの本はこれが初めてですが、他のも読んでみたいと思います。 -
話題作でもあり感度の鋭い作家さんのためワクワクしつつも覚悟して読み進んでた
物語は入り込みやすくどこかリアルで世界は厳しく地獄に落とされたようなところから水を得また与えていくストーリー
自分に身に覚えのあるまた重なると感じる場面から人と人の築き方を認識した気がする、ただキナコがどおしてもその判断はしないだろうと思ってしまう場面があったことが気がかりでした
読後感は温かく何かしら生きる糧が貰えたしあと声を出すこと52ヘルツのクジラの声を実際調べた人も多そうだなと思った
以下ネタバレ好きなフレーズ(引用)
たった一度の言葉を永遠のダイヤに変えてそれを抱きしめて生きているひとだっているという
いい加減そのうるさい口を閉じろよ、おばさん
ひとには魂の番がいるんだって愛を注ぎ注がれるようなたったひとりの魂の番のようなひと -
親から子への虐待の描写が読んでいて辛く、キツイなと思ったけれど、そうやって目を背けたくなるようなことが現実にもきっと今もどこかで起きている……。
もしかすると52ヘルツのクジラたちは今もどこかでたくさんの叫び声をあげているのかも知れないと考えると、何も聞こえない場所にいることが悔しくすらなる。
そして他人事ではなく、もしかしたら誰しも内容は様々で本当は誰かに聞こえて欲しい誰にも聞いてもらえていない「声」をあげている時もあると思いました。
内容は重い部分はあっても読みやすく、前向きで心を浄化してもらえるような澄んだ作品です。