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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (217ページ)
感想・レビュー・書評
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筆者が心を揺さぶられた既存の小説の一節を引用し、良い小説についての解説をする本。
理由の説明を読むと、筆者はよく読み込んでいると思うし、感動する理由を分かりやすく言語化できているなと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説を書くつもりはないけど、本の感想をもっと上手く伝えられたらいいな…と思って手に取った。
紹介される小説の名場面が最初全然ピンとこなくて、三宅さんとは趣味が合わないかも…と思いながら読み進めていたが、第2章の「関係性」の名場面として紹介される作品がどれもぶっ刺さりまくりだった。「ナラタージュ」「愛がなんだ」「蹴りたい背中」「ジョゼと虎と魚たち」どれも良すぎる。恥ずかしながらどの作品も読んだことがなかったので、ぜひ読んでみたい。
『ジョゼ〜』の、「そしてジョゼは幸福を考えるとき、それは死と同義語に思える。完全無欠な幸福は、死そのものだった。」という文章が素晴らしすぎて。恒夫との別れを予感させる場面として描かれているそうで、三宅さんが言うように「ジョゼにとって恒夫の存在は、自分の人生で一瞬登場した、思いがけない幸福だったことが伝わってくる」名場面。
そして、三宅さんが小説を読んでいて一番感動するのは「予想もしなかった遠い場所まで、物語がたどり着いてくれること」と書いてるのだが、まさに私が読書するとき思っていることまんまで、首がもげる程頷きたい。
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