名場面でわかる 刺さる小説の技術 [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • 筆者が心を揺さぶられた既存の小説の一節を引用し、良い小説についての解説をする本。

    理由の説明を読むと、筆者はよく読み込んでいると思うし、感動する理由を分かりやすく言語化できているなと感じた。

  • 小説を書くつもりはないけど、本の感想をもっと上手く伝えられたらいいな…と思って手に取った。
    紹介される小説の名場面が最初全然ピンとこなくて、三宅さんとは趣味が合わないかも…と思いながら読み進めていたが、第2章の「関係性」の名場面として紹介される作品がどれもぶっ刺さりまくりだった。「ナラタージュ」「愛がなんだ」「蹴りたい背中」「ジョゼと虎と魚たち」どれも良すぎる。恥ずかしながらどの作品も読んだことがなかったので、ぜひ読んでみたい。
    『ジョゼ〜』の、「そしてジョゼは幸福を考えるとき、それは死と同義語に思える。完全無欠な幸福は、死そのものだった。」という文章が素晴らしすぎて。恒夫との別れを予感させる場面として描かれているそうで、三宅さんが言うように「ジョゼにとって恒夫の存在は、自分の人生で一瞬登場した、思いがけない幸福だったことが伝わってくる」名場面。
    そして、三宅さんが小説を読んでいて一番感動するのは「予想もしなかった遠い場所まで、物語がたどり着いてくれること」と書いてるのだが、まさに私が読書するとき思っていることまんまで、首がもげる程頷きたい。

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著者プロフィール

1994年生まれ。高知県出身。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。大学院時代の専門は萬葉集。大学院在学中に書籍執筆を開始。現在は東京で会社員の傍ら、作家・書評家として活動中。
著書に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』(サンクチュアリ出版)、『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』(幻冬舎)、『妄想とツッコミでよむ万葉集』(大和書房)、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』(笠間書院)。ウェブメディアなどへの出演・連載多数。

「2021年 『女の子の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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