存在のすべてを [Kindle]

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 477
感想 : 40
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感想・レビュー・書評

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  • 非常に読み応えがあった。
    後半の「絵」を通じて物語が繋がっていく様が快感でした。
    家族の在り方、兄弟の在り方、初恋、人間関係のドロドロが上手い具合に混ざり合っていて、何度でも読みたくなる作品だった。

  • おもしろかった!

    2件同時に起きた誘拐事件。
    数年後、誘拐された子供は無事に帰ってくる。
    子供に何があったのか不明のまま、未解決事件となる。

    徐々に真相が明かされ、登場人物が繋がっていく様子に、読む手が止まらない。

    写実画家の目に写る世界と感性がとても好き。

  • 神奈川県で起きた二児同時誘拐事件
    それから時を経て30年後
    大日新聞記者の門田が真相に迫る。
    そこにはある写実画家の存在が明らかに…

    悲しく儚いけども…何とも美しいお話でした。

    最初の誘拐犯と警察の攻防は緊張感あるシリアスな感じで中々読み応えがあって良かった!

    そして物語にも出てくる写実画というのも初めて知ったのでググってみると…本当に写真の様に
    めちゃ綺麗な絵画でした。
    故に映像化したら結構面白いと思う。

    長編ながらも中だるみ無くサクサク読めて
    とても良いです。
    面白かったです



  • 塩田さんの作品は『罪と声』以来となります。
    途中の風景描写等で中弛み感はありましたが、面白く読めました。
    絵についてはわかりませんが、一つの事象でも、立場や視点が違うと想いもかわってくるのかなと思います。
    決してスピード感やどんでん返し等派手さはないが、粛々と人・愛情を描いた作品であると思います。

  • 色々な意味で超大作。
    誘拐事件が軸になっているものの、そこが本筋じゃないというか色々な角度から考えさせられる作品だった。
    数年後に映画化される気がするので先に自分の中でイメージしながら作品を味わうことができて良かった。

  • 時間を忘れて没入して読み終えました。
    第9章あたりから心を揺さぶられ、最終章は感動の渦で鳥肌立ちっぱなしで読了しました。
    「罪の声」よりこっちの方が好きかも。

  • いやあ~、思い切り泣けた~笑
    ほんと、素晴らしい小説だった。私の中では次回本屋大賞決定(^^)

    二児同時誘拐って事でいきなり緊張感のあるシーンで始めり、真相を追う新聞記者の気持ちで一気読み、ほんと、トイレに行く時間も惜しくなるほど熱中して読んでいたら、終盤になって涙で読めなくなってしまうほど。七夕の短冊は思い出すだけでも泣けてくる。

    どんなに涙を誘う物語でも感情移入できなければ泣けないけど、この作品にはそれだけの筆力があったってことでしょう。

  • 本当に良い作品。
    1人1人が、愛のあるキャラクターであり人間味あふれる世界が素敵で尊かった。

    写実画の1枚1枚が、ある家族の点と点を結び、
    一つのピアノ曲が、1人の男の子と女の子の心を通わせる

    最後の最後まで綺麗な伏線が見事に回収され
    読んだ後胸がジーンと熱くなった。

    いろんな家族がいて、いろんな人がいる。
    誰かから見たら凶悪犯罪に見える事件も
    視点を変えれば誰かを守るための行動だったりもする。

    そんな風に1つの面をいろんな角度で見ることの大切さや切なさを教えてもらった気がする

    たくさんの人に読んでほしい。

  • 終盤、誘拐された亮を野本夫婦が預かるところまではとても面白かった。冒頭の2児同時誘拐事件の緊迫感もよかったし、その後記者が事件を調べなおして徐々に解明していくところもよかった。
    亮の母親があんな感じだったとしても、犯罪に加担してしまった結果が残念。
    あの兄の存在がすべての人を不幸にする。

  • 本屋大賞にノミネートされたため購入。
    誘拐事件の謎解きものかなと読み進めたが、いい意味で裏切られた。
    最終章では心が揺さぶられすぎて、終わってほしくなくて、1度読むのを辞めたほど。
    幸せに過ごしていますように。

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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