でぃすぺる (文春e-book) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 小学生だしそこまでこわくないに違いないと思ってたのにけっこうこわい

    壁新聞の活動と成長物語、怪談、殺人事件を並行にやっていくの、豪華だけど未解決殺人事件の真相を壁新聞にするっていうギャップがすごくてそんなのやって大丈夫?というハラハラがすごかった
    あと最初に協力してくれる大人は様子見や泳がせとかでヤバいヤツに決まってるでしょーと思ったのでそれは驚かなかったけど怪異そのものだったのはビックリ

  • ホラーとミステリー。それぞれの良いところ取りなので両方好きな人は楽しめる。
    自分的にはミステリーのトリックが好きなので最後のオチは今ひとつだったが、話がどんな風に進むのかどんどん引き込まれた。

  • 屍人荘の殺人シリーズの著者、今村晶弘先生の作品。
    オカルト×ミステリ×小学生主人公

    よくあるオカルトやミステリものだと特殊な状況下におかれていない限りは主人公がその足で事件や謎を解決するためにあらゆるところに出向いて解決の糸口を探るけども、本作は主人公が小学生の子供達。
    喫茶店で700円程度ののオレンジジュースを頼むことすら躊躇するくらいのお小遣いしかないし、移動手段は基本的に徒歩か相棒の自転車だし、親の許可を取らないと自由にどこにも行けないし、夜間に外出するなんてもってのほか…というかなり行動が制限された状況下で謎、そして事件の真相は解明されるのか?とハラハラドキドキしながら読みました。
    また、読み進めてるうちに忘れそうになるけど我々読者が普段当たり前のように読んでいたり使っている言葉の意味を主人公が理解できなかったりする描写が出てきて、あぁそういえば主人公達は小学生なんだったな…と思い出したり…笑
    もし続編があったら中学生、高校生、大学生…と成長した主人公達も見てみたいなぁと思いました

  • 最後の最後まで犯人は分からなかったが、常に重要人物は犯人を含めて割と近くに存在していて、読者にもきちんと推理させようという作者の意図が感じられた。久しぶりに一気読みした作品。

  • 複数の怪談を順番に解き明かす過程と不気味さのバランスが良い。

  • 小学生が地元の七不思議の謎を解くため、現場を見に行ったり推理したりする微笑ましい物語…というのが前半。見えてきた事実が途中から何やらきな臭くなってきて、後半からは「いやいやいやこれは小学生では手に負えないから引け!引くんだ!」という気持ちと戦わされヒヤヒヤしながら小学生達の勇気ある行動を見守る物語となっている。怪異が絡むホラーと、1番怖いのは人間というホラー、そして身近な人の「死」に直面させられるホラー、という恐怖の三すくみ。「アィェエエエ⁉︎一番成立しないと思ってたその理論が成立すんの!?マジで!?」という読者の予想の裏の裏をかいた著者のまさかの結末への持っていき方に脱帽。本格ミステリーが好きな人にはあまりオススメできないが、ライトなミステリー好きかつオカルトも好きで本格ミステリーばりの推理小説読みたい人におすすめ。

  • (過去作含めてだが)ミステリー小説にオカルト要素の介入をどれ程許すかで評価が分かれる作品だと感じた。

    過去作は楽しく読めていたのだが、今回の小説は僕の許容範囲を超えるほどオカルトの介入があった。

    七不思議に込められたヒントを元に街の秘密を明かすという話の流れで、オチまでは物語に引き込まれ楽しく読み進めることができた。

    青春×ミステリーはあつい。

  • 途中までの推理等は面白かったのに。このオチ、、、「屍人荘の殺人」でも思ったけど、このラストがありなら、なんでもありになってしまう。

  • 小学生探偵と思わせてオカルト

    死んだ親戚が残した「七不思議」には6編しかなかった。小学生のユースケ、サツキ、ミナの3人は壁新聞でそのことを記事にすることにした。


    なかなか凝っていて面白いんだけど、やはりどうしても現実離れしすぎちゃって辟易してしまった。少し長かったことと主人公が小学生たちなのが説得力を失った理由だと思うな。ミステリーのためのトリックに感じてしまう。

    【引用】
    好きなことを貫くことと、相手を思いやることは両立させなしきゃいけない

  • 悪くはなかったけど、途中で結末が読めてしまったので、★3つの評価止まり。

    最後まで話がミステリなのかホラーなのかを引っ張って、最後のオチでどちらなのかを明かすという構成。著者の過去の著作を知っていてメタ読みすると、どちらに落ちるのかは比較的容易に予想でき、事実その通りになった。

    ストーリーは、序盤・中盤は、主人公たちが過去の殺人事件の謎を追いつつ、ホラー的な現象にも遭いつつ進む。後半には、事件の真相っぽい仮説が出てくるのだが、読者の立場から客観的に見ると「そうはならんやろ!」と思ってしまった。これを主人公たちが小学生で稚拙だからと読むべきか、著者が読者を誘導しようとして失敗していると見るべきなのかは、微妙なところ。

    いずれにしても、こっち方向で進めるということは、オチでこれを逆転させて驚きを生もうとしてるな、というメタ読みが働いてしまい、結末が予想できてしまった。

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著者プロフィール

1985年長崎県生まれ。岡山大学卒。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい!』、〈週刊文春〉ミステリーベスト10、『本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞[小説部門]を受賞、第15回本屋大賞第3位に選出。映画化、コミカライズもされた。シリーズ第2弾『魔眼の匣の殺人』も各ミステリランキングベスト3に連続ランクイン。2021年、テレビドラマ『ネメシス』に脚本協力として参加。いま最も注目される期待の俊英。

「2021年 『兇人邸の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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