ぎんなみ商店街の事件簿 ~Brother編~ [Kindle]

  • 小学館 (2023年9月13日発売)
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本 ・電子書籍 (264ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 銀波商店街を舞台に四兄弟がその謎を解き明かしていく物語。
    高校生の福太、天才シェフの元太、頭脳明晰な学太、一番下の良太の四兄弟が商店街で巻き起こる事件の謎を解き明かす物語。
    推理小説は1つの“真相”を明らかにしていく者であるが、この話は1つの“側面”から彼らなりの真実を導いていくという構成でとても面白かったです。内山三姉妹より、両親がいない分こっちの方が兄弟同士の繋がりやわちゃわちゃが多く、ほっこりとした気持ちになりました。母親の指輪を巡る因縁や過去の騒動が事件の軸になっているのが、彼らにとっての一番の軸が母親の怜である所もとても良かったです。
    sister編でも書いたように内山三姉妹と木暮四兄弟が本格的に協力して1つの真相を解き明かす話も読んでみたいと思いました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    木暮福太:下野紘
    木暮元太:内山昂輝
    木暮学太:村瀬歩
    木暮良太:水瀬いのり
    木暮怜:水樹奈々
    木暮・父:堀内賢雄
    神山園子:斉藤貴美子
    鷹橋圭人:小林裕介
    蓮見卓郎:興津和幸
    竹宮千草:鬼頭明里
    藤崎勝男:武内駿輔
    袴田加世子:くじら
    長谷川詩緒:長谷川育美
    主井サンタニー:加藤英美里
    井手走華:渕上舞
    井角あいみ:青山吉能
    井戸木生真子:石見舞菜香
    山根百合子:福圓美里
    椰子島吾郎:竹内良太

  • sister編に続いて4兄弟が主人公の方も読んでみた
    こっちのほうが理論的な感じ
    明かされなかった方の謎が解けて同じ物語にそんな側面が?!となった。
    各シリーズ1章ずつ読んだらよかったなーなんて思った(おすすめの読み方で紹介されてた)
    神山の人物像が親として、町内会のドンとして真っ当でよかった。罪を庇ってるのは賛否あるかもだけど、親ならできるだけのことをしてやりたいと思ってしまうかもなと思うので
    長谷川詩音の事件の顛末で母親が庇うために優しい嘘をついてたことがなんというかあたたかった

    母親が言ったみんな自分が可愛いけどどういう人でありたいかその方向性を決めるのが良心、というのは深くて真理
    主人公たちが少年/少女探偵団ということで子供向けかな?と思うところもあったけどここは大人になればさらに実感湧く言葉だと思う

  • 元太・福太・学太・良太
    今度はぎんなみ商店街の4兄弟!
    こちらは絵本作家のママが思い入れたっぷりに
    それぞれにつけたユニークな名前の兄弟たち

    前回三姉妹が挑んだご近所ミステリーを
    4兄弟視点で見ていくと…
    全く違うストーリーが展開していくのだ!
    末っ子がまだまだ幼さ全開だったり、
    長男さんがイケメンで料理上手だったり、
    姉妹たちとのギャップもコントラストが笑えるし、

    兄弟たちの間で「若草色のスカーフのドジな人」と語られているのが三姉妹の長女のささみだ、というのも可笑しい(笑)

  • まずはbrother編から読んでみました。
    私的には第3話が一番面白かったです。
    brother編だけではスッキリ解決しないものもあり、sister編を見ればもう少し深く知ることが出来る感じでした。
    四兄弟と亡くなった母親の繋がりは強く
    いつもそばに居るような感じでした。
    ここは男の子ならではなのかなとも思いました。すぐにsister編も読み始めたので、そちらでの展開が楽しみです。

  • 読み比べて楽しむことができました。同じ事件に違う側面がまた楽しい本でした。あっさり読めました。

  • 初めて交互読みをしてみた。読んだ順番は
    1話目(交通事故の話):brother→sister
    2話目(中学の器物破損事件の話):sister→brother
    3話目(グルメミステリーツアーの話):brother→sister
    という感じ。
    どの話も片方だけ読んでもちょっとモヤが残る感じにしあがってるので、物語の大筋を忘れないうちにもう片方を読むという交互読みが私的には正解だった。

    brother編だけの感想を言うと、全員程々にキャラ立ちしてて読みやすかった!四兄弟の中だと福太が好き。
    読み口が軽くて会話文も多いので、sister編と合わせたら結構ページ数はあるもののスラスラ読めた。1話辺り40分くらいで読めるし。新しい読書体験という意味でも楽しめた。

  • 2番目にこちらを読んだ。多分このルートで良いのだと思う。ストーリーというものはいくつものことが重なってできているのだなと改めて思う。同じ事象を別の人目線で見るのは面白い。

  • 昔ながらのほっこり商店街で起きる事件、Sister編とBrother編ではまったく違う推理と結末になるのが面白かった。これは二冊買って読むと面白いです。ちなみにSister編を読んでからBrother編を読んだのですが、どちらが本当?となってまたSister編を読んだり、エンドレスではまります。

  • 木暮4兄弟視点ver.
    料理上手な長男、元太
    閃きが鋭い次男、福太
    頭の良い三男、学太
    甘えん坊な末っ子、良太
    Sister編も一緒に読んでこそだけど、単独でもわりと納得のいく結末。若くして母親を失った4人は3つの事件の中、疑心暗鬼になったり復讐心が芽生えたりなどもあったが、自分の名前に込められた意味の通りに頑張って誠実であろうとしていたところが印象的だった。

  • 井上真偽(まぎ)さん、私には初の作家さん。
    でも「探偵が早すぎる」の原作者ときくと期待値が上がる!

    「ぎんなみ商店街の事件簿」は、Brother編とSister編の2冊になっている。
    同じ事象(もしくはその関連)を、Brother編では四兄弟が、Sister編では三姉妹が、自分たちの視点から事件を追いかける。

    事件といっても、それに自分たちが関わるのは一部であるため、着眼点もちがえば追いかけ方も変わる。
    最終的な結末も、一般的なサスペンスとはかけ離れる。
    だってこれは、ぎんなみ商店街で起こった住人たちのトラブルだから。
    ご近所さんどうし持ちつ持たれつの関係だから、事件がキッパリ結幕をむかえなくても、これからも長く続いていくのだ。

    読み方は自由。
    私はBro…の1話を読み、Sis…1話へ、と読み進めた。
    各所で“これはあのシーンでは…?!”なんて探りながら読んでいくのが楽しい。

    ーー
    Brother編の感想

    4兄弟が個性豊かで魅力的!
    (話はまったく違うけどキャラ立ちは『コンビニ兄弟(町田その子 著)』をマイルドにした感じ?!)

    Bro…は各話に童話や児童文学、アニメキャラなど散りばめられていて、そちらのファンには嬉しい。
    ハードカバーには各話のタイトルページに関連する作品名と一部の引用がある。これがどこに効いてくるのかも楽しみ。

    母は早逝し4兄弟で協力してきた兄弟愛を感じるのがいい。
    もういないはずなのに、母の存在が兄弟を包み込んでいて悲しさを感じさせないのもいい。

    謎解きはちょっと強引な感じもあるけど、美味しそうな料理もたくさん出てきて、連ドラにしたらおもしろそうな作品!

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著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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