- Amazon.co.jp ・電子書籍 (404ページ)
感想・レビュー・書評
-
凄い……!
エロいだけじゃないゴシックホラー。
まるでゲームをしているよう。
帝国にある幽霊屋敷、涜神館(とくしんかん)。
昔、この館では悪魔崇拝が行われていた。
イカサマ霊能者であるグリフィスは、降霊術をしてほしいと、涜神館の主人に招待される。
他に6名の霊能者達が招待されていて、順番に降霊術を行う。
憑依した女性の霊から、かつて館で起きた惨劇と、財宝のありかが語られる——。
この作品が凄いと思ったのは、エログロゴシックでありながら「あー、気持ち悪かった」で終わらない、トリックに隠された暗号にもちゃんと関連した意味がある所。
真相が明かされる前に、よく考えれば解けるように仕掛けてある。
霊能者だの降霊だの儀式だので誤魔化さない、とてもよく出来たミステリーだと思った。
しかもミステリー特有の仕掛けが、様々な手法を駆使されていて、わくわくした。
不気味なモノを不気味で終わらせず活用されている所が好き♡
ゲームをしているような感覚になったのは、主人公グリフィスの、一人称視点での語り口調かな。
シナリオを読んでいる感じがした。
あと、謎解き(*´艸`)♡
悪魔崇拝の生贄にされた乙女の亡霊。
享楽にふける『涜神の檻クラブ』の会員達。
目を塞ぎたくなるような惨劇だけど、館の見取図といい、『サバトの黒山羊』等の不気味な像といい、悪魔崇拝といい、魅力的なモノを寄せ集めたようなミステリーだった。
かなりエロエログロ注意だけど、おもしろいのでおすすめですヽ(´▽`)ノ♡詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エロを通り越してすごい!!
というクランドン夫人が!!
表紙のイラストに一目惚れ〜
なんとも禍々しい山羊人間のイラスト
これは絶対に面白い!ということで
読んでみたら……やっぱり面白い!!
帝都一の幽霊屋敷と言われている
『涜神館』その館は二百年前に超が付くほどの
変態たちが集まり夜な夜なエロい饗宴、饗宴、
饗宴の嵐…挙げ句の果て悪魔降臨の儀式…
やりすぎ……笑笑
そんな曰く付きの禍々しさ全開の館に
集められた。帝都屈指の霊媒師たち
そして次々に起こる怪異のオンパレードと
次々に殺される霊媒師たち…
怪異と殺人…大好物なものがふたつも.…
たまらんッッ!!
そして…なんと言ってこの作品は
エロ要素が凄まじい…笑笑
クランドンさんが特にね!
でも…クランドンさんはすごい、
絶倫を極めし者
性の境地に達したもの
行き着いた先に体得したせい
これぞ究極の愛の形…笑笑
正直に言いまして…クランドンさんが
衝撃的すぎてもはや今回の事件はどうでも良くなってきた。笑笑
しかしね大丈夫!ミステリーもしっかり面白いですよ!
そして何よりめちゃ読みやすい!!
気が付けばあっという間に読み終わる事間違いなし!!
あとちょっとグロ要素あるのであしからず…
さあ〜読んでみてください〜 -
変格が生まれた頃のミステリに先祖がえりしたかのような、ゴシックホラーの舞台で繰り広げられる超常ミステリ。本格ミステリとオカルトを掛け合わせること自体は特に近年ではもはや違和感も覚えないくらいに浸透しているが、この作品はそのラインよりももう少し踏み込んでいるのではないか。オカルトとミステリをどういった塩梅で組み上げていくかというのは、改めて現代のミステリの土壌で語ることで立体感の出る論点なのかもしれない。読んでみるとまたちょっと違うのだがどこか倉野憲比古さんの作品を連想するような雰囲気。読みやすく、面白い。
-
24読了 2401 2401読了 ミステリ