erdbeersahneさんの感想
2016年1月27日
ケストナー個人について知ることができるのみならず、彼の生きた激動の時代を感じることもできる。特にハイパーインフレや恐慌の時代、ナチスの自由思想弾圧にケストナーや友人たちが迫害される様子、1945年ソ連のベルリン攻撃直前にベルリンからチロルに逃げ、戦争が終わるまでの時代の描写、戦後西ドイツ/オーストリアに、ひっそり生き残っていたナチスや、人々のNS時代との向き合い方などの印象が強烈で、最初日本語で読んだが、ドイツ語原版を購入するに至る。