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- / ISBN・EAN: 9784334765583
感想・レビュー・書評
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海野碧さんという女性作家による極めて乾いた文体で描かれたハードボイルド小説。じっくりと味わいたい作品である。
園芸業を営む蔵本の別れた妻の死を巡り、己れの過去と向き合いながら、友人の探偵と共に死の真相に迫る。蔵本と別れた妻の過去に秘められた哀しみの正体が明らかになる場面では涙がこぼれた。
初めて読んだ海野碧さんの作品は『水上のパッサカリア』であるが、『迷宮のファンダンゴ』『真夜中のフーガ』『アンダードック』と、その特異な文体は変わらない。個人的には、もっと評価されるべき作家であると思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上品で繊細な文体で、かなり大胆な道具立てを使ったサスペンスになっている。
『篝火草』がシクラメンであることを初めて知った。
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