それから [青空文庫]

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  • 青空文庫
  • 新字旧仮名
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感想 : 7
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  • この物語の主人公である長井代助は高等教育を受けたにも関わらず、家が裕福なことから、職に就かず、30歳になっても自由気ままな生活を送っている。今でいう「ニート」のような生活である。しかし、代助の親友である平岡の妻、三千代を愛し、今までの生活がどのように変化していくのかが後半に書かれている。物語の前半からだんだん、だんだんと面白くなっていき、後半にどんどん、どんどん読み進めてしまうこの物語はとても面白い。この物語のテーマを一単語で言うなれば「略奪愛」だと思う。愛することで生き方を変えた代助。また、三千代との愛が実った代わりに、親友との絶交、家族との絶縁で友人や家族を失った代助だが、愛の力はとても強いこと。そのことを改めて感じさせる。代助と三千代が物語の後どのようになったかは書かれていなかったが、その続きを読者が考えることも含め、夏目漱石はこの物語の名前を「それから」と著したのではとないかと私は考えました。

  • よく言えば現代の私たちにも起こりうるであろうと想像に易い。悪くいえば、稚拙な出来事を臨場的に描いているだけである。
    端的に言えば略奪愛の末、彼らはそれからどういう人生を歩むのか読者である私たちの想像に投げかけて物語は終わるのである。文中にはとてもロマンチックな代助のセリフが多い。『僕の存在には貴方が必要だ。どうしても必要だ。僕はそれだけの事を貴方に話したいためにわざわざ貴方を呼んだのです。』正直グッときた。彼らの背景を知らなければ。
    どうしても、どうしても彼らは道ならぬ恋を貫こうとしていると考えると1種の寒気がするのだ。彼らは互いしか見えない熱い恋をした後、その熱が冷めることは無いのだろうか。疑問しか残らなかった。

  • 大半は代助と言う金持ちのボンボンが親の金で気ままに暮らしてる話し。
    最後は3年前に親友の平岡に周旋した三千代が好きな事に気づき、三千代本人へ告白し、平岡にも告白。
    平岡からは絶交され、三千代は病気になったので、治ったら代助に遣る事になった。
    この事が平岡から親に伝わり、絶縁を言い渡されて終わり。

  • 「三四郎」の新聞連載にはじまり再び読み続け、ひとまずこの「それから」で漱石文学一休み。森田監督が映像にしたかった理由がわかるくらい私も大人になったんだな。中学生の頃はなんだか内容もよくわからなかった。でもあの頃と同じ感想もある。「三四郎」の中の与次郎が印象に残りまた今回も『こんなヤツいるよな』と周囲の人の顔が浮かんだり、「こころ」の読後は鎌倉の海辺を歩きたくなり、「それから」の赤い風車ぐるぐる‥‥いい大人が遊んでばかりなんて、人間は仕事しなくちゃダメだ。みたいなトコです。

  • 旧字体で読んでいたので時間がかかってしまった。
    両親から結婚を催促されているわけでも、
    友人の奥さんに横恋慕をしているわけでもないけれど、
    主人公の境遇に酷く肩入れしてしまった。
    年齢的なことや結婚出来ていないことや、
    彼の今後置かれるであろう境遇等々…。
    そのため読んでいるのがちょっとつらかったり。

    物語の後、代助と三千代の恋はどうなるのだろう?

  • 昼ドラのようなドロドロした内容にも関わらず、読了感がすっきりしているのは、さすが夏目漱石。ただ、三四郎の方が読みやすかったかな?
    大助の色男ぶりが読んでいて楽しかった。三千代との思い出のある百合を部屋一面に飾ったり、香水を枕に振りかけたり(*^^*)
    ラストも印象的。赤色ばかり飛び込んできて渦巻く様子に、悲痛な程の混乱が読み取れた。

  • 20120323読み終わった

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著者プロフィール

夏目漱石(なつめ そうせき)
1867年2月9日 - 1916年12月9日
江戸・牛込馬場下(新宿区)生まれの小説家、評論家。本名は「夏目金之助」(なつめ きんのすけ)。1890年、帝国大学文科大学英文科に入学。1895~96年には『坊っちゃん』の舞台となった松山中学校で教鞭を執る。1900年、イギリスに留学。1905年、『吾輩は猫である』を俳句雑誌「ホトトギス」に連載し始め、作家活動を本格的に開始。1907年、朝日新聞社に入社。以降、朝日新聞紙上に『三四郎』『それから』『こころ』などの代表作を連載。日本の文学史に多大な影響を与えており、作品は多くの人に親しまれている。学校教科書でも多数作品が採用されている。

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