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- 青空文庫 ・電子書籍
感想・レビュー・書評
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「きのうの福岡発信の電報によると、当地で逮捕された兇徒が、裁判のために、きょう正午着の汽車で熊本へ護送されるということだった。」
この兇徒は逃走に際し、巡査を殺してしまう。
そして、再度逮捕され、護送時、
悔いても悔いても悔いきれない、絶望的なことに遭遇するのである。
「(略) 子供を背負った細身の小柄な婦人が人混みをかきわけて進み出た。この人は殺された巡査の妻で、背負っているのが息子である。(略)。」
この後の、母子の振る舞い、兇徒の悔い、民衆の反応を示し、
この話は「子どもたちへの深い愛情こそが、あらゆる日本人の心の大きな部分をしめているのである。」と小泉八雲が日本人観を披露しているが、日本、日本人も遠くまできたものだ、という感慨が湧いた。
小泉八雲が今の日本の現状を見たら、どんな感慨を抱くであろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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