ヨーロッパとは何か (岩波新書 青版 D-14)

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  • 岩波書店 (1967年7月20日発売)
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『西ヨーロッパはすでにローマの滅亡以来、今日に至るまで、いまだかつて一つの国に統合されたためしはないのである。これを裏がえしていえば、ヨーロッパを一色にぬりつぶそうとする企ては、いつでも失敗におわっているということである。さらに内容的にいえば、西ヨーロッパの歴史は、各地域の特性を発揮する力と、これをまとめようとする力との緊張関係の連続であった』

『画一化をあくまで嫌い、それぞれの地域性や国民性を生かした上での協力体制の確立、個性を生かした百花繚乱たるユニークな文化圏の統合、ヨーロッパはその方途を真剣に探っているのであり、将来もおそらくその努力をつづけるであろう。その意味で、EEC加盟がーイギリスの例をみてもわかるようにー容易に進捗しない』

うーん、Brexitももっと長い歴史のスパンから見れば、まぁヨーロッパそのものなんですなぁ。

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感想投稿日 : 2016年8月7日
読了日 : 2016年8月7日
本棚登録日 : 2016年7月27日

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