大平正芳――理念と外交 (岩波現代全書)

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  • 岩波書店 (2014年4月19日発売)
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大蔵省から首相へ。戦前は官僚として大蔵省に勤め、中国にも赴任した。戦後は外務大臣や大蔵大臣、自民党幹事長など要職を務めた後、首相に。「永遠の今」、「楕円の哲学」、「文化の時代」など言葉を残す。哲学を持った政治家。外務大臣として日中国交正常化に尽力した功績が大きい。日本の戦後政治史を振り返ることも出来、非常に楽しく読めた。特定の人物について書かれた書籍はあまり読んだことがなかったが、とても面白い。そして政治家への尊敬の気持ちが強くなった。1970年代に経済成長ではなく、文化の時代を打ち出す思想には感服。それから50年余りが経った現在、多くの人はまだ経済成長に囚われている気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年5月4日
読了日 : 2023年5月4日
本棚登録日 : 2023年5月4日

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